ポップな家具、アートで開放感あふれる空間を彩る
ヴィンテージ感漂うソファ、個性的なアートや雑貨に似合うのはガラス越しに暖かな陽射しがたっぷり入る西海岸的開放感。築50年のマンションをリノベーションした片山邸は、あえてむき出しの天井や使い込んだ床のヴィンテージ感を生かし、遊んだ小物使いでらしさを全開に。そのポップな技を是非参考に!
片山邸/1LDK/70㎡
はじまりは〈ハウストラッド〉のボタニカル柄のソファとの出合いだ。スクエアなフォルムと木の質感、華やかな存在感が気に入って7年前に購入。以来、「リノベーションをするとしたら、同じデザイナーに依頼したいと決めていました」と片山さん。在宅ワークが日常になり住環境のよさを求めて築50年のマンションを購入し、念願のリノベーションを施した。 「ひとつの空間で、仕事をしたりくつろいだり、好きなことができる広さを確保したい」と、独立型だったキッチンの壁を取り払って50㎡近いLDKに。むき出しの天井や、ドイツ製の自然塗料を塗った床は「剥がれ落ち方も格好いい」とそのまま生かした。使い込まれたヴィンテージ空間に、ポップなクッションや床置きでスタッキングしたバケットハット、植木鉢使いにした〈シュプリーム〉の金魚鉢など遊んだインテリアで、自分たちらしさを発揮。梁を避けて天井から下ろしたバーチカルカーテンは、縦のラインが天井の高さを際立たせるだけでなく、梁の厚さのぶんだけカーテンと窓との間に空間が生まれ、グリーンのための格好のインナーテラスになっている。 もうひとつ片山邸を特徴づけているのがカウンターと一体のアイランドキッチン。洗い物は壁側のシンクで、大火力調理や盛りつけはカウンターの並びでする。レストランのシェフズカウンター気分で、ライブ感のある料理と食事を楽しめるつくりだ。夫妻が一緒にキッチンに立つときも回遊しやすく、友人たちが来たときも好きに使ってもらえる。
01 使い勝手抜群のカウンター一体型のキッチン!
大勢で囲めるカウンター一体型のキッチンは、モルタルで造作し天板には大理石を使っている。〈フリッツ・ハンセン〉のハイドットスツールは、レザーの座面と安定のいい3本脚に足掛けのあるスマートなデザイン。キッチンに生活感と圧迫感を生みがちな冷蔵庫は業務用を選択。〈ミーレ〉の食洗機とともに壁側のカウンター下にビルトインして水平ラインを美しく整えた。