パターを替えた山下美夢有が「大王製紙エリエールレディス」の2日目で単独トップに! 山下美夢有、竹田麗央、青木瀬令奈の注目組3名のプレーをプロがレポート
「大王製紙エリエールレディス」の2日目を終え、12アンダー単独首位に山下美夢有、3打差2位タイに鈴木愛、ささきしょうこ、内田ことこ、政田夢乃ら7名が続く。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。 山下美夢有のドライバー正面連続写真はこちらから
曇り空の2日目も伸ばし合いの展開になりました。6アンダー首位タイからの山下美夢有、5アンダーの竹田麗央、2アンダーの青木瀬令奈選手の最終組の後半9ホールに付いて歩きました。山下選手はいくつかチャンスを外しながらもショット、パットともにとても安定したプレーで8バーディ2ボギーでスコアを6つ伸ばしました。 いつも通りのハーフスウィングのルーティンからピンに絡むショットを見ていると高いフェースのコントロール性、距離感の出し方など本来の調子が戻って来ている、と感じました。ドローヒッターは右サイドに切られたピンは攻めにくいはずですが、12番パー3、16番パー3でもピンを攻めしっかりとバーディを奪います。とくに15番パー4で右サイドに切られたピンを攻め右奥に外しボギーとした後の16番で右から5ヤードに切られたピンに、グリーン右のバンカー上空からドローで回してピン右サイドに着弾させたショットには目を疑うほどでした。直前のホールでのミスを前の組が終わるのを待つ間にスウィングを修正し、同じ右サイドのピンを攻めてバーディを取る姿に2年連続年間女王の強さを見た気がします。 17番パー5では2打目をレイアップし、3打目をピン近くに寄せ連続バーディ。18番は右のラフからグリーン右手前のバンカーに入れボギーとしましたが、3打のリードを持って4日間大会を折り返しました。 今週から新しいパターを投入していることも2日間で14個のバーディ奪う原動力になっていることでしょう。これまで使用していたピンのマレットタイプ「PLD OSLO3」からオデッセイ「2ボールTEN」にチェンジ。ピンのモデルよりも少しヘッド重量が軽く「速いグリーンではヘッドが重くないほうが良い」との理由で選んでもらえたと、オデッセイのツアー担当者は教えてくれました。 山下選手はこれまでもグリーンのコンディションに合わせてパターを選んで来ましたので、早速その効果が表れたようです。年間女王は竹田選手に決まりましたが、今大会と最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で優勝する最有力候補になることでしょう。 一方の竹田選手は、ショットの調子は今一つ。右サイドのピンに対して少し引っかけ気味に左サイドに乗せるシーンも何度か見られましたが、11番までの4つのバーディを奪い、9アンダーまでスコアを伸ばしていました。しかし17番のパー5でフェアウェイ左のバンカーから2オンを狙った3UTのショットが右に出てOBとしダブルボギー。グリーン周りにはOBも近くリスキーな選択だったとは思いますが、フェアウェイバンカーのライも良かったこと、まだ2日目だったことなどを考えても積極的にグリーンを狙う姿勢こそ今季の竹田選手の躍進の源だと言えます。