オジサンは新型プレリュードよりもカッコインテグラ!? 北米で復活したアキュラ新型インテグラの魅力に迫る
■インテグラの魅力を余すところ味わうならタイプS
この新型インテグラに、2023年6月、新たに「タイプS」という6速MTの高性能バージョンが加わりました。差別化されたタイプSのデザインは、まさに「プレミアムスポーツ」という雰囲気を醸し出しており、ホンダファンにとっては、かなり気になる存在なのではないでしょうか。 新型インテグラタイプSは、基本的なフォルムは標準グレードと同じですが、迫力のある造形のフロントバンパー、NSXのタイプSにインスパイアされたデザインの19インチアルミホイール、ブレンボの大型ブレーキキャリパー、センター3本出しのテールパイプ、大型リアディフューザーなどによって、よりアグレッシブな印象に。標準モデルが普通のセダンに見えてくるほど、攻めたルックスとなっており、タイプRで一斉を風靡した、かつてのインテグラのようなインパクトがあります。 インテリアには、ヒーター付きのスポーツシートが採用され、ヘッドレスト部分には「タイプS」と型押しが。タイプS専用のシフトノブが特別なグレードであることを誇示しています。また10.2インチのドライバーズインターフェース、9インチのタッチスクリーン、ワイヤレス充電機能、ヘッドアップディスプレイなど、最新のテクノロジーに対応した快適性も備えています。 エンジンはFL5型シビックタイプRと同じく2.0L 直4ターボで、最高出力は320HP(約324ps)、最大トルクは310lb-ft(約420Nm)というスペック。トランスミッションは6速MTのみとなります。FF(前輪駆動)でLSDも標準装備となり、ビッグパワーのトラクションを確実に路面に伝えます。 シビックと同じプラットフォームを共有しているとなると、シビックタイプRとの違いが気になるところですが、シビックタイプRがサーキット走行に主眼が置かれているのに対し、インテグラタイプSは一般道を主眼に置かれて開発されているため、サスペンションのチューニングやスロットルマッピング、ワインディングでの快適性は違いますし、装備の充実度なども違ってきます。 日本には導入が予定されていない新型インテグラですが、プレリュードとシビックの間を埋めるスポーティモデルとして、ぜひ導入を期待したいところです。 Text:立花義人、エムスリープロダクション Photo:ACURA