ついに始まる「清宮幸太郎の全盛期」!「三振しない・器用・高い打撃技術・ユーティリティ」4つの強み【主筆・河嶋宗一コラム『グラカンvol.36』】
皆さん、こんにちは!! 『高校野球ドットコム』の河嶋です! 今年のペナントレースでは勢いのある北海道日本ハム。20代前半から中盤の多くの若手選手が台頭しました。 【動画】清宮幸太郎の打撃練習 清宮幸太郎内野手(早稲田実業)がブレイクしています。今季は怪我の影響で出遅れながらも、69試合で11本塁打、43打点、打率.307、OPS.923を記録。昨季の10本塁打、41打点を上回っており、今季は近年でも稀に見る打低の1年で、この成績は価値が高いといえます。 今季の清宮選手は打率も高くて、本塁打を打てて、三振も少ない。早稲田実業時代を思い出させる活躍をしています。さらに一塁、三塁、外野を守れるユーティリティぶりを発揮しています。
名将も絶賛した左腕の使い方
まず打撃。当時の歴代最多となる高校通算111本塁打を記録しましたが、清宮選手の本塁打はライナー性が多く、簡単に三振をしないアベレージ型の選手でもありました。高校時代の公式戦では27本塁打、打率.463を記録し、245打席で三振は15。16打席に1三振と極端に三振をしない選手だったのがわかります。清宮選手の技術の高さについて、練習試合をした聖光学院の斎藤智也監督が絶賛をしていたエピソードを紹介したいと思います。 高校2年春、メディアにも公開となった聖光学院との練習試合で清宮選手は本塁打を打ちました。試合後、斎藤監督は清宮選手の打撃技術を次のように称賛しました。 「彼が凄いのは右投げ左打ちながら、左ヒジの使い方が上手く、左脇がなかなか出てこないんです。普通の打者では早く回ってしまうんですけど、彼の場合、綺麗に畳むことができていて、インコースに対しても厳しいコースが来ても押し込んで打ち返せる強さがあります」 この技術は中々できないといいます。 「右打者は右ヒジを畳んでインパクトに持っていきやすいのですが、特に右投げ左打ちの選手は左ヒジが空きやすい。右利きですから、左が上手く使えないのは仕方ないことなのですがただ、清宮君は右利きであの技術力の高さですからね。潜在的に左利きなのか。それともご家庭でそういうトレーニングをやっているのかもしれませんね。私は甲子園、U-18、国体で清宮君を見てきましたが、やっぱり別格だと思いました」 現在の活躍を集めた映像を見ても、インコースをうまく弾き返しているのが見られます。 プロ3年目まで3年連続で7本塁打を打つも、打率.200前後にとどまり苦しみましたが、今シーズンは試行錯誤を重ねながら、技術の高さを再現できています。