阪神・高橋遥人 CS2戦目に狂いなし シート打撃で近本、大山K斬り 平田ヘッド絶賛「イキがまた良くなっている」
阪神の高橋遥人投手(28)が9日、甲子園球場で行われたシート打撃に登板し、大山悠輔内野手(29)と近本光司外野手(29)から空振り三振を奪うなど、13日のCSファーストS・DeNA戦へ準備万端を印象づけた。体調不良で欠席した岡田彰布監督(66)に代わって見届けた平田勝男ヘッドコーチ(65)からは絶賛の言葉が向けられた。 【写真】高橋遥人 CS2戦目に狂いなし 大山を空振り三振に仕留めて調整順調 CS前最後の実戦形式で、らしさを発揮した高橋に不安材料は皆無だった。「ストライクがしっかり入るか、バッターがどんな反応するかと、ストレートの強さ」というポイントを確認するためのマウンド。1番・近本から5番・佐藤輝までと向き合い「全球種満遍なく」投げ込んだ。 まずは近本をカットボールで空振り三振。リードオフマンをきっちり抑えても「対戦とかほぼしてないので、僕の方が有利なんで」と慢心はなし。中野の二ゴロを挟んで森下に中前打を浴びたが、連打は許さなかった。 無観客で静寂の甲子園で実現した、猛虎が誇る復活左腕と4番の対決。追い込んでからのスライダーに、大山のバットは空を切った。「ある程度構えたところにいってたので、そんなに悪くなかったと思います。(変化球には)バッターもちょっと嫌がっているんじゃないかなという感じには見えた」。大勝負へ確かな手応えを残す24球となった。 6回1失点で今季初黒星を喫した9月23日の巨人戦から、中15日の実戦形式登板を見届けた平田ヘッドコーチは「素晴らしいじゃない。イキがまた良くなってきてるよ。球のキレ、スピード、コントロール、全てにおいて。間隔空いて、休養十分というかさ」と称賛の言葉を並べた。一ゴロに打ち取られた佐藤輝も「(初対戦では)難しいんじゃないですかね。リリースポイントの低さとか、伸びを感じるというか」と舌を巻いた。 CS登板は21年11月6日のファーストS・巨人戦以来3年ぶりとなる。「すごい気持ちも入ると思うし、特別な緊張感もあると思う。でも、自分のピッチングをすることが一番大事だと思うので見失わないように」。今季対戦のなかったDeNA相手だが「打線がやっぱりすごい。ランナーをためないように」と勝利への道筋を描いた。 今季は中9日以上を空けてきたが、ファイナルSを想定して「行けと言われたところで行けるように」と日本一連覇のためには間隔短縮も覚悟。「短期決戦なので、目いっぱいどんどん投げていきたい。シーズンとは違うと思うので、ぶつかっていきたいです」。ペナントレースでは復活連勝劇に虎党は熱狂。ポストシーズンでも“遥人無双”で歓喜に導く。