2021年から発行されている新500円玉。 そろそろ自販機にも対応してほしいです…。そもそも、なぜデザインが変わったのでしょうか?
新500円玉が使える自販機が少ないのはなぜか?
新500円玉が使える自販機が少ないのは、流通している枚数が少ないことと、新たに搭載された偽造防止技術が原因です。財務省は、新500円玉の発行枚数を、2021年が2億枚、2022年が3億6500万枚、2023年が3億5000万枚と公表しています。そのため、3年間の合計枚数は8億7000万枚です。 一方、2020年までの旧500円玉の流通枚数は、約48億枚となっています。つまり、2023年時点では、まだ多くの人が従来の500円玉を使っているということになります。 このような状況であるため、自販機の多くも旧500円玉に対応した機器がほとんどです。自販機には、貨幣の種類や真偽を瞬時に見分けるために、貨幣の特性を読み取るためのプログラムが組み込まれています。ところが、ほとんどの自販機のプログラムは、旧500円玉に対応したままです。 新500円玉にも対応できるようにするには、ソフトウエアを交換するか、自販機自体を新しくする必要があります。どちらもコストがかかりますが、新500円玉の流通量が少ないことから、新たな設備投資に踏み切る自販機設置者は多くないのが現状です。
新旧の500円玉が入れ替わるのはいつになる?
新500円玉が使える自販機が少ない原因は、その流通量の少なさにあることが分かりました。問題は、いつになれば新旧の500円玉が入れ替わるかです。旧500円玉は、40年近くかけて48億枚まで増やしてきました。 その事実を踏まえれば、新旧の500円玉が完全に入れ替わるには、同程度の年月が必要になる可能性も考えられます。半分が新500円玉に入れ替わるとしても、20年近くかかる可能性があるでしょう。 財務省によると、500円玉の流通量は1982年の発行開始以来、総じて増加傾向にあります。新500円玉の発行に伴って、旧500円玉は発行が停止されました。そのため、この先も500円玉の需要が高まり続ければ、より早く新500円玉に入れ替わっていく可能性もあるでしょう。
新500円玉が増えるのを気長に待とう
2021年11月1日に新500円玉が発行されたのは、偽造防止が主な理由であることが分かりました。偽造防止は大切ですが、新500円玉には、使える自販機がまだまだ少ないといった不便な面があるのも事実です。 ただ、徐々に流通量が増えるに従って、新500円玉が使える自販機も増えていく可能性が高いです。流通量が多い旧500円玉はこれまで通り使えるため、あまりイライラせずに、新500円玉が増えるのを気長に待ちましょう。 出典 財務省 我が国の通貨と決済を巡る現状 財務省 令和5年度の貨幣の製造枚数を定めました 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部