被団協にノーベル平和賞、核廃絶を目指して 被爆者の平均年齢は85歳と高齢化…語り継ぐ思い【風をよむ・サンデーモーニング】
12月10日、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協。 日本被団協は70年近くにわたって、核兵器の廃絶を訴えてきました。 しかし被爆者の方々の高齢化が進み、その思いをどう受け継ぐかが問われています。 【写真を見る】被団協にノーベル平和賞、核廃絶を目指して 被爆者の平均年齢は85歳と高齢化…語り継ぐ思い【風をよむ・サンデーモーニング】 ■訴え続けてきた核廃絶 日本被団協にノーベル平和賞 ノルウェー・オスロで、凍てつく寒さの中、行われた「トーチパレード」。 終点では日本被団協の人々が、ホテルのバルコニーから歓声に応えました。 12月10日(火)、2024年のノーベル平和賞を受賞した日本被団協。 68年前の結成以来、核廃絶を訴えてきました。 日本被団協 田中熙巳代表委員(92) 「私は長崎原爆の被爆者の一人です。そのとき目にした人々の死に様は、人間の死とはとても言えない有様でした。たとえ戦争といえどもこんな殺し方、傷つけ方をしてはいけないと強く感じました」 東西冷戦さなかの国連で、当時、代表委員だった山口さんが… 日本被団協 山口仙二代表委員(当時) 「ノーモア・ヒロシマ ノーモア・ナガサキ ノーモア・ウォー ノーモア・ヒバクシャ」 そして2016年、アメリカの現職大統領として初めてオバマ氏が広島を訪問した際には、当時の代表委員・坪井直さんが… 日本被団協 坪井直代表委員(当時) 「今後は未来志向で。あれがやったから、これがやったからと後ろを向いたらいかんよ」 オバマ氏と握手を交わし、「核なき世界を一緒に頑張りましょう」と声をかけたといいます。 そして今回の被団協のノーベル平和賞受賞。 しかし今、世界は「核なき世界」とは程遠い状況に向かいつつあります。 以前から核の脅威をちらつかせるロシアに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は、こんな発言を… ウクライナ ゼレンスキー大統領(10月17日) 「ウクライナが核兵器を保有し、わが国を防衛するか、あるいは何らかの同盟に入る必要がある」 「自分たちに必要なのはNATOへの加盟であり、核を選ぶことはない」としたものの、防衛のための核保有に言及しました。