被団協にノーベル平和賞、核廃絶を目指して 被爆者の平均年齢は85歳と高齢化…語り継ぐ思い【風をよむ・サンデーモーニング】
また2023年広島で開かれたG7サミットでも、広島ビジョンの中で、核兵器は「防衛目的のために役割を果たし侵略を抑止」などと核抑止の意義を強調。 さらに日本政府は、中国やロシアなどの動向をにらみ、アメリカとの核を含む抑止力の強化を確認しています。 こうした状況に… 田中熙巳 代表委員 「核兵器の保有と使用を前提とする核抑止論ではなく、核兵器は一発たりとも持ってはいけないというのが原爆被害者の心からの願いです」 一方で、核廃絶を訴えてきた被爆者も平均年齢はすでに85歳。 田中さんは次世代を生きる人たちに期待を寄せます。 田中熙巳 代表委員 「これからは私たちがやってきた運動を、次の世代のみなさんが工夫して築いていくことを期待しております」 ■“核廃絶”’を受け継ぐ高校生平和大使 そうした思いを受け継ぐ若者たちがいました。 今年のノーベル平和賞授賞式の会場。日本から来た高校生たちの姿がありました。彼女たちは、国内外で核廃絶を訴えてきた「高校生平和大使」。 高校生平和大使 甲斐なつきさん(17) 「2歳で被爆した少女は12歳の時、白血病で亡くなりました」 受賞式に合わせてノルウェーを訪れ、現地の高校で、核の悲惨さを伝える「出前授業」を行いました。 高校生平和大使 津田凛さん(16) 「私はきょう、ここオスロで、被爆者が語り続けてきたメッセージは失われていないということを伝えたい」 ノルウェーの高校生と直接、意見を交わす場面も… ノルウェーの高校生 「あなたたちは、生き残った被爆者の声を集めてるんですね」 津田凛さん 「私は日本だけでなく、世界で起きていることもたくさん学ぶ必要があると思う」 帰国した高校生平和大使の一人、津田凛さんに話を聞きました。 津田凛さん 「私たちは体験はしてないが、被爆者の方々がおっしゃったそのままで伝えること、それが語り継ぐ意味になるのかなと。核抑止論や、日本が核の傘(にいる)ということについては、高校生内ですごく話し合う議論。絶対に核抑止論は成り立たないと思うし、微力だけど無力じゃない。被爆者の方々の思いを伝えることによって、一人一人が知っていけば、少しは変わって行くのでは」
次の世代に、被爆者の思いは語り継がれようとしています。 (サンデーモーニング 2024年12月15日 放送)
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