内山の挑戦者が前日計量でお騒がせトラブル!
プロボクシングのトリプルタイトルマッチの調印式並びに計量が26日、大田区総合体育館で行われ、12度目の防衛戦に臨むWBA世界スーパーフェザー級王者、内山高志(36歳、ワタナベ)の対戦相手である同級暫定王者のジェスレル・コラレス(24歳、パナマ)が、一度目の計量を400グラムオーバーするアクシデントがあり、ベルトの行方を巡ってのドタバタ騒ぎが起きた。 スーパーフェザーのリミットは58.9キロ。内山は100グラムアンダーでクリアしたが、コラレスは400グラムオーバーの60.3キロ。規則で2時間の猶予の再計量チャンスが与えられたが、来日直後には7.5キロオーバーという減量苦を見ていただけに、その間、内山陣営は気が気でない。 「落とせなかったらギャラは半額になるぞ!」とコラレスの女性プロモーターに忠告。WBAの立会い人に対して、「相手が落とせずに内山が負けたらタイトル防衛は認められるのか」、「12度連続の防衛記録はどうなるのか」と、最悪コラレスが体重を落とせなかった場合に備えて確認するなどドタバタ。 ルールミーティングでは、立会い人が「挑戦者の体重が落ちなかった場合、内山が勝てば12度目の防衛記録として認められる。たとえ負けてもタイトルは保持。ただ、その場合は12度防衛とは認められない」という規約を確認した。 亀田大毅がIBFの世界戦で「負けても防衛」で混乱を引き起こしていた問題があっただけに、事前に明確化しておきたかったという狙いもあるが、内山とって、具志堅用高さんの持つ13度防衛の日本記録に王手をかける大事な試合になるだけに、連続防衛の扱いについてもハッキリさせておきたかったのである。 内山自身も「こんなことは初めて。落とせなかったらボクサーである資格はない。がんばって落としてタイトル戦を成立させて欲しい」と、困惑気味な顔を浮かべていた。 二時間の猶予を使ってコラレスは、蒲田駅前のサウナに直行したが、ここでもトラブルに。先に入っていた“怖い人”に「ここはフィットネスクラブじゃない。出ていけ!外国人!」と怒鳴られ、まさに一触即発、体重を落とせない事態に陥ったという。放映局のスタッフが間に入ってなんとか騒ぎを収め、タトゥーのあるコラレスは、サウナ効果のあるマスクとサウナスーツを着たまま、湿度の高い場所で20分ほど縄跳びを行い汗を搾り出した。