三觜喜一プロが語る「ティショットは真ん中を狙って打たない」がゴルフ上達の理由
ゴルフシーズンを迎え、今年こそはスコアアップを目指したいと願うゴルファーも多いはずだ。そうした数多くのゴルファーの悩みに答え、絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。著書『ゴルフの思考法』の中でも「スコアは打つ前に9割決まる!」と豪語する、その理由とは? 今回は即実践できるラウンド術、なかでもティーショットのマネジメントについて話を聞いた。 (以下は『ゴルフの思考法』より抜粋) ⇒【画像】ティイングエリアから見える景色を二分割。自身の飛距離とともに、どちらに打つべきかを決める
フェアウェイを真ん中から左右二面に分割する
ティイングエリアからどこに打つかを考えたとき「とにかく真ん中、フェアウェイに向かって打つ」と考えていませんか。そのとき、考えるのは「真ん中に」ではありません。ティーショットの考え方としては、まずフェアウェイを真ん中から左右2つの面に分割。どちらの面に打つべきか、なのです。 たとえば、私が打ちたいと思った右面に池があって、池を越すにはキャリーで230ヤード必要だとします。若い頃には目にも入らなかったハザードですが、年齢とともに体にガタがきている今はそういうわけにもいきません。 キャリーで230ヤード必要だと、アゲンストの風がきたら越せませんから、右面には打たない選択をします。風がフォローなら頑張って振り、高い球が出れば越せますが、ライナー性の打球になったら、つかまる可能性も高い。いずれにしてもリスクを負うので、よほど好調で体が動いていない限り、このケースではリスクの少ないフェアウェイの左面を狙って打ちます。 これがいわゆる〝ライン取り〟のマネジメントで、プロをコーチする場合でもティショットの基本になります。 当然ながら個々の飛距離によってライン取りは変わります。短い右ドッグレッグのホールなら、飛ばし屋はショートカットを狙って右のライン、飛ばない人なら左のラインというように、真逆のライン取りになるわけです。
林に打ち込んでも狙った面に打てればミスではない
フェアウエイを二分割して左右どちらの面に打つかを決めたら、それを確実に遂行するための準備をします。これはよく雑誌やユーチューブなどで紹介されていることです。 たとえば、 ① 自分の持ち球を考慮してティアップする場所を決める ② 打ちたい球筋に合わせてボール位置を変える ③ スライスやフックを打つ といった感じで、セットアップや技術面のマネジメントになります。これらについては著書『ゴルフの思考法』の中で具体的に解説していますが、こうした方法を駆使することで、ティーショットは格段によくなるはずです。 ということで、ティショットにおけるマネジメントの基本中の基本は、シンプルに二つの面をつくってどちらに打つかをハッキリさせることです。 その結果、狙った面側の林に打ち込んでしまってもマネジメントのミスではありません。結果はどうあれ、自分が決めた側の面に打てたわけで、やりたいことができたのですから、その時点でティショットは成功と考えることが、ゴルフの思考法として正解なのです。 【三觜喜一】 みつはしよしかず●’74年、神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。ジュニア育成、ツアープロコーチとしても活躍。YouTubeの「三觜喜一MITSUHASHI TV」は登録者数41万人超
日刊SPA!