孤立とは程遠いプーチン氏、BRICS首脳会議を自国で開催
アイデンティティーの危機
BRICS首脳会議の参加国はこの数日で経済やテクノロジー、財務における協力の道筋を探る公算が大きい。具体的な領域はエネルギーから衛星データの共有など多岐にわたる。 しかし同時に、各国は各自が抱える課題の分裂、相違に苦慮するともみられる。この点で専門家らは、BRICSとして達成できる内容には限界があるとの見解を示す。 加盟国が拡大した現在、地政学的な断層の深まりはBRICSのアイデンティティーや方向性を一段と複雑にしているという。ロシア政府によればBRICSへの参加もしくは協力に関心のある国は30カ国を超えている。 印ベンガルール(バンガロール)に拠点を置くタクシャシラ研究所でインド太平洋研究を統括するマノジ・ケワルラマニ氏によると、BRICSの新たな加盟国もしくは加盟に前向きな国々は、中国とロシアが本質的に掲げる構想と西側諸国との二者択一を望んではいない可能性がある。こうした国々が模索しているのはあくまでも自国経済の成長であり、「イデオロギーに左右されない実利的な形での関与」だという。 ◇ 本稿はCNNのシモーン・マッカーシー記者による分析記事です。