普通のバスとはかなり違うだと? 「快速バス」ってどんなバスなんだ?
よく電車には普通や快速、急行、特急など、列車の性質を「区分」と呼んで種類に分けているが、実はバスにも似たようなシステムがある。 【画像ギャラリー】快速バスでラクラク!!天草諸島への旅(13枚) 文・写真:中山修一 (快速バスの写真付き記事はバスマガジンWebもしくはベストカーWebをご覧ください)
■バスにも「快速」がある
電車と同じく、急行や特急といった色々な種類が見られるバスの区分のうち、今回は「快速」に注目してみよう。 「快速」の区分が付いたバスは、どこにでも走っているワケではなさそうだが、全国各地でポツポツと見かける。相対的には少数派・ちょっと珍しい存在かもしれない。 ではこの快速バスというのは、どんなバスなのか。ちょいと掘り下げる気が起きてシャベルを入れてみると、すぐ岩盤がぶち当たってくるのに気付く。 電車で言うところの快速列車の場合、普通列車(鈍行)より速い、という点は大体共通しているにせよ、JRや各私鉄によって立ち位置が微妙に違うので、「これ!!」といった基準がない。 バスの快速また電車と似たような感じで、快速にどのような性質を持たせているかは、バス会社によってバラバラな印象。 しかも統計が取れるほどの確たるデータが揃っていないというか、今まで考えたことすらなかったので、まず取っ掛かりの部分を掴むには、一つずつピンポイントに確認していくしかなさそうだ。
■熊本県を走る快速バス
どこの快速バスをサンプルに持ち出すか……何事にも経験とはよく言ったもので、これは現地へ行って乗ったことのあるものを選ぶのが最も入りやすい。 直近で利用した中、快速に当てはまるバスが1本あった。九州の熊本県を走る「快速あまくさ号」がそれだ。 「快速あまくさ号」は愛称の通り、熊本市内のバスの拠点になっている桜町バスターミナルと、同じ県内の天草諸島の主島(上島と下島)とを結ぶ路線だ。 運行を担当するのが熊本県のバス事業者である産交バス。同社による快速バスにどのような特徴が見られるか、さっそくチェックしていこう。