アルピーヌ離脱確定のオコン…数日前SNSでの傷心メッセージは、チーム代表から“今季限り”通告を受けた後だった?|F1
アルピーヌのフランス人ドライバー、エステバン・オコンは今シーズン限りで同チームを離脱すると現地時間3日、公式発表された。 第8戦モナコGP決勝では、オープニングラップのターン8で僚友ピエール・ガスリーとの接触を引き起こし、タイヤに乗り上げて大きくバウンドしたためにダメージが大きく、オコン自身はリタイア。一方で当てられたガスリーは「何をやっているんだ!」と無線で怒りをあらわにしたものの、マシンに致命的なダメージはなく、ガスリーは10位完走で今季初入賞を果たしている。 あわやWリタイアのシーンを創出したオコンに対して、アルピーヌのブルーノ・ファミン代表は激怒していたという。オコン離脱発表までに至る流れについて『F1』のプレゼンターを務める識者、ローレンス・バレット氏が『F1』公式メディアを通じて、オコンについて一つの考察を行った。 5月31日にオコンがSNSで「僕は間違いを犯した」という“傷心”のメッセージを発信したが、これはアルピーヌからの放出の通告を受けた後に発した言葉だったとのこと。 その時の、オコンのメッセージは以下のとおり。 「多くの人々の尽力やサポートがあり、2016年のF1デビュー以来、自分はこれまで140回以上のグランプリに出走してきた。自分はアグレッシブなタイプのドライバーであり、多くのドライバーと同様に、多くの接触や事故も経験してきた。そんな中でも僕は幸運にも、レースウイナーのダニエル(リカルド)、チェコ(セルジオ・ペレス)、ピエール(ガスリー)、そして2度の王者フェルナンド(アロンソ)を含む、才能と経験に富んだチームメイトと一緒にレースをしてきた」 「チームメイトとして、僕らは互いに非常に近い位置でレースをスタートすることが多く、場合によってはコース上で厳しい戦いになり、接触することもあった。正直に言うと、僕は間違いを犯した。自分たちはロボットではありません。レースに勝つという夢を実現するため、毎日限界まで自分を追い込むアスリートでもある。F1は感情が高ぶって情熱が深く流れるスポーツだからね」 「僕は毎週末、トラックやソーシャルメディアを通じていろんな声を見て、感情が揺れる。良いことも、悪いことも。ただ、僕がチームと協力する力について、最近オンラインで目にした誤った発言や、ひどい誹謗中傷は、不正確であり、人を傷つけるものだった。モータースポーツで初めてレースに出場して以来、僕は謙虚さとプロ意識、敬意を持ってこのスポーツに取り組んできたつもりだ。これらの価値観は幼い頃から自分が養ってきたものでもある」 「それぞれのドライバーが個人の栄光を追い求めているが、これは何よりもまずチームスポーツである。僕は常に与えられた指示に従い、チームのために、そしてチームと共に最大限の成果を達成するためにレースに臨んできたつもりだ」 「日曜日、1周目の事故の責任は僕にある。リタイアしたにもかかわらず、僕たち全員にとって厳しいシーズンのスタートとなった中、チームがポイント(ガスリーは10位入賞)を加算してくれて、嬉しく思っている。僕はピエールをチームメイトとして、また競争相手として尊敬している。僕らはチーム内で常に協力的かつ、プロフェッショナルとして一緒に働いてきたし、これからもそうあり続けるだろう」