智弁和歌山、快勝で8強進出 ドラゴンズジュニア出身の1年生捕手・山田凛虎「あした何が何でも勝ちたい」／秋季近畿大会
高校野球秋季近畿大会第3日（26日、智弁和歌山5－0神戸学院大付、ほっともっとフィールド神戸）1回戦が行われ、智弁和歌山が神戸学院大付に5－0で快勝し、準々決勝進出を決めた。1年生の山田凛虎（りとら）捕手が先制打を含む3安打2打点。守っては2投手をリードし、チームを完封勝利に導いた。 「投手がどんどん投げてきてくれたので、僕もリードしていて楽だった」 愛知県出身の16歳は、2018年から指揮を執る中谷仁監督（45）に師事するため、甲子園で春夏通算4度の優勝を誇る名門校の門をたたいた。「目標とする捕手は監督。中谷監督の野球観を学ぶためにここに来た。積極的に監督と会話をすることを意識している」。阪神や楽天でプレーした現役時代の映像はYouTubeで履修済み。入学後はチーム内で誰よりも監督のもとに足を運び、配球や私生活、時間の使い方などを学ぶ日々を過ごしている。 小6時に中日が運営する「ドラゴンズジュニア」として中日のユニホームに袖を通した。幼いころから中日ファンだった山田凛は「正直入れると思っていなかった。胸に『Dragons』の文字があって、それに見合ったプレーをしないといけないと思った」と当時の興奮を振り返る。捕手、三塁手として「NPB12球団ジュニアトーナメント」で準優勝に輝き、「絶対にプロになって、もう1度ドラゴンズのユニホームを着たい」と目標を掲げている。 この日の勝利で近畿8強入りを果たし、来春のセンバツ出場に一歩近づいた。「チームでも改善する点はまだある。あした何が何でも勝ちたいので、勝ちにこだわってやっていきたい」。今夏の甲子園ではベンチ入りするも出番がなかった1年生が、自身の力で全国への扉を開ける。（萩原翔）
