タイのGMM&日本のLDH、業務提携の“希望”「これは、世界で売れる」両国のエンタメが融合する未来
LDHアーティストによる驚異のパフォーマンス
GMM MUSICによる“王者”の貫禄を目の当たりにしウンウン唸っていたところ、間髪入れずにLDHのパフォーマンスがスタート。それを目の当たりにした僕は、いちT-POPファンとして、LDHアーティストのパフォーマンスに衝撃を受け、度肝を抜かれることになる。 まずは EXILE TRIBEとして11名がパフォーマンスを披露。彼らは全身を使って大きく体を動かし、全員が同一の振り付けを激しく踊った。個々が異なる振り付けで魅せるのではなく、全員が同じ方向を向いて踊る姿は、タイや韓国ではあまり見ない種類のダンスで、その様子は阿波踊りやよさこいといった日本の伝統文化のイズムを感じさせる。 曲が変わり、洗練された音色のシンセサイザーのアルペジオが鳴り響く。登場したのは7人組ボーイズグループ・PSYCHIC FEVER。体が勝手に動き出すような、メリハリあるビートにのせて耳障りのよいボーカルとラップがマイクリレーで展開されていく。踊りながらにも関わらず安定感は抜群だ。 なんだ、この素晴らしい音楽は。これは海外に売らなくてはいけない。世界で売れねばならない。それまでLDHのアーティストのパフォーマンスを生で観る機会がなかったことを後悔した瞬間だった。 続いて登場したのは、照明の光を浴びて綺羅びやかに輝く銀色の衣装に身を包んだ THE RAMPAGE。 ステージからは、勢いや激しさが切実に伝わってくる。僕は「100degrees」のパフォーマンスを観ながら感じた。先ほどのPSYCHIC FEVERとは明らかに、グループの色が違う。 思い出したのは、幹部プレゼンの際にHIROやNAOTOが口にしていた「LDHはグループごとに異なるカラーを持っている」という言葉。それは紛れもない真実であることを、彼らはステージを通じて証明した。 「グループごとにカラーが違う」とはすなわち、「表現の幅が広い」ということ。LDHアーティストは多様なスタイルを自由に行き来することができる、凄まじい実力の持ち主だったのだ。