ラリージャパンはヒョンデを駆る首位のタナクがクラッシュでトヨタのエバンスが優勝! 日本の勝田は惜しくも表彰台を逃す4位で終幕
4日間にわたって開催されたラリージャパンが閉幕
木曜から始まり、4日目を闘った「WRC フォーラムエイト ラリージャパン 2024」が、11月24日にフィナーレを迎えた。4日目はSS17~21という5本の走行が、愛知県の岡崎市と豊田市で行われた。 【写真】地元愛知県でトヨタが勝利! 「WRC フォーラムエイト ラリージャパン 2024」最終日の様子(全14枚) SS17では、1位を堅守していたヒョンデのオット・タナク選手が痛恨のクラッシュでリタイヤ。これによって、同じくヒョンデのティエリー・ヌービル選手が、悲願のドライバーズタイトルを決めた。 さらに、WRC2クラスのヘイキ・コバライネン選手がタナク選手と同じ場所でクラッシュ。タナク選手のマシンに乗り上げてしまった。 その後は大きなハプニングはなく午前の走行は終了。ヒョンデ勢はSS18でトップ2、SS19でもトップタイムを残し、上々の結果を残した。 午後1本目のSS20はSSS(スーパーSS)。豊田スタジアムで開催され、会場には多くの観客が訪れた。ここでは勝田貴元選手が堅実でロスの少ない走りを披露。見事オーバーオールのタイムを記録した。 午前までのトヨタ勢の猛攻の甲斐あって、開始時点でヒョンデとトヨタのマニュファクチャラーランキングは同点に。そして迎えた最後のステージ、SS21では、エバンス選手が1位、オジェ選手が2位を獲得し大逆転。トヨタが、最終日に地元で有終の美を飾る結果となった。 勝田選手は好走を見せるも、惜しくも表彰台には届かず総合4位でのフィニッシュとなった。 こうしてフィナーレを迎えたフォーラムエイト ラリージャパン 2024。最後には豊田スタジアムでセレモニアルフィニシュが行われ、表彰対象の選手たちが表彰台に登場。さらにはチームメンバーや豊田章男会長などが登壇する場面もあり、豊田スタジアムは最後まで大盛り上がりを見せた。 表彰式終了時のリザルトは以下の通りだ。 1:E.エバンス(トヨタ) 2:S.オジェ(トヨタ) 3:A.フルモー(フォード) 4:勝田貴元(トヨタ) 5:G.ミュンスター(フォード) 6:T.ヌービル(ヒョンデ) 7:N.グリアジン(WRC2) 8:S.パヤリ(WRC2) 9:新井大輝(WRC2) 10:A.ミケルセン(ヒョンデ) また、今回は2024年度のWRCの最終戦でもある。今回の結果も反映したシーズン通してのポイントランキングは以下の通りだ。 1:T.ヌービル 2:E.エバンス 3:O.タナク 4:S.オジェ 5:A.フルモー 6:勝田貴元 7:K.ロバンペラ 8:G.ミュンスター 9:D.ソルド 10:S.パヤリ こうして4日間にわたる激闘に幕を閉じたラリージャパン2024。途中で一般車侵入などのトラブルはあったものの、ラリー特有の迫力や最後まで分からない勝負の行方など、見どころ満載のイベントとなっていた。とくにスーパーSSは選手たちのスーパーテクニックを一望でき、ラリー初心者でも思わず心を掴まれてしまうような「見せ方」に工夫が凝らされていた点が印象的だ。さらに、会場内外の併催イベントや出展も多数あり、クルマ以外の楽しみも充実していたのも見どころ十分であった。 このイベントが地域の方々や多くの来場者の方々に支えられて開催されていることを、いちクルマファンとして非常に嬉しく思う。来年以降も今年と同様に。いや、今回以上に盛り上がったラリージャパンが開催され続けることを願って止まない。
CARトップ編集部 立花義鷹