片山晋呉の真骨頂 強風の中、考え抜いてバッグから取り出した”新兵器”でピンそばピタリ「風が強ければ、自分にはチャンス」2位浮上
◇19日 男子シニアゴルフ ファンケル・クラシック第2日(静岡県裾野市、裾野CC) レギュラーツアー31勝の永久シード選手、片山晋呉(51)=イーグルポイントGC=が5バーディー、ボギーなしの67と本領を発揮。通算8アンダーで首位に1打差の2位に躍り出た。宮本勝昌(52)=シーミュージック=が69で回って通算9アンダーにし、前日からの首位を守った。アマチュアとして出場しているプロ野球・元巨人監督の原辰徳(66)=ファンケル=は83で、通算19オーバーの75位だった。 片山の真骨頂は18番パー5の第2打だった。強い追い風の中、考え抜いてバッグから抜いたのは6番ユーティリティー。今週から新調した新兵器だ。残り207ヤードのフェアウエーから振り抜いた一打は、狙いよりもやや左に出たが、ピンそば2メートルに着弾。惜しくもイーグルパットは逃したが、楽々のバーディーで締め、首位まで1打差に迫った。 前日から一転した突風混じりの強い風に多くの選手がスコアを乱した。しかし、全てを綿密に計算してゲームを進める片山は「風が強ければ、自分にはチャンス。初日はショットがよかった。この感じなら(上位に)いけるだろうと分かっていた。風がなければ、8つくらい伸ばしたかった」という。読みに狂いはなかった。 逆転勝ちならシニアツアー2勝目。「レギュラーツアーでは(若手と)飛距離の差を感じて、きついなと思うけれど、シニアでは毎週優勝を目指している。明日は今日と逆の風が吹きそう。今も雨が降りそうだから、もういいですか」と取材を切り上げると、すぐに練習場へ。頭の中で最終日の天候を想定したコース攻略をめぐらせていた。
中日スポーツ