速水もこみち、愛車歴を初披露 日本製セダンから始まったカーライフとは
白いカイエンをカスタマイズ
デビュー後は、ドラマ『ごくせん』や『絶対彼氏~完全無欠の恋人ロボット』など、話題作への出演が続き、順調にキャリアを重ねる。この頃に、速水さんははじめて自分のクルマを購入した。 「白いポルシェ『カイエン』を買いました。昔からいじるのが好きで、カイエンも軽くカスタマイズしましたね。まず知り合いの板金屋さんにヘッドライトを換えてもらって、ホイールもホワイトの5本スポークの格好いいやつに交換しました。そんなにゴリゴリにカスタマイズしたわけではないけれど、自分なりにちょっとラグジュアリーで、ちょっとスポーティみたいな仕様を目指していました」 速水さんのカイエンは、2002年に登場した初代モデル。ポルシェがはじめて開発したSUVだ。 1990年代の後半、ポルシェは倒産が噂されるほどの経営危機に陥っていた。それを救ったのが初代カイエン。2000年代初頭は5万台程度の生産規模だったポルシェは、カイエンやマカンといったSUVがヒットし、2023年には32万台を超えるまで規模を拡大している。 「当時、車両の大きさの問題で少し離れた場所に駐車場を借りていたので、頻繁にカイエンに乗っていたわけじゃないんです。でも、運転は楽しかったですね。ハンドルを握りながらシフト操作が出来るのも初体験で、とても快適でした。少しずつ手を加えたりしていたら愛着が湧いてきて、10年ぐらいは手元にありました。カイエンに乗っていた頃に、オープンカーへの憧れから、マスタングのコンバーチブルもやって来ました」 そう言いながら、速水さんは慣れた手つきでマスタング・コンバーチブルのドアを開け、運転席に腰掛けた。
夢を与えられるクルマ
5代目のフォード・マスタングは、2005年に発表され、2014年まで生産された。当時のフォードは「リビングレジェンド」というデザイン戦略を採っており、このマスタングは1964年にデビューした初代マスタングを彷彿とさせるレトロモダンなスタイリングをまとっていた。 「そうそう、このシンプルなインテリアも気に入っていました」と、速水さんは目を細めながら樹脂パーツに触れた。 そして、「エンジンを掛けてもいいですか?」と、断りを入れてから、スターターボタンをプッシュした。 「やっぱりこのV8の音、たまらないですね。マスタングに乗っていた頃、子どもに指を差されて『わー、すごいカッコいい!』と、言われることが多かったんです。僕も小さかった頃は同じことをしていたので、夢を与えられたというか、マスタングに乗ってよかったと思いますね。ただ、意外と屋根は開けなかったです(笑)。少し肌寒いくらいの気候のときに屋根を開けると気持ちがいいとアドバイスされたんですけれど、ちょうどいいタイミングで乗れることが少なくて」 ポルシェ・カイエンの後に選んだのは、メルセデス・ベンツの「GLクラス」。つまり、大型SUVとマスタング・コンバーチブルの2台体制が長かったことになる。 「気分に応じて使い分けていました。愛犬を乗せて遠くへ行くときや買い物で荷物を積むときはカイエンやGL、リフレッシュするときはマスタングを選ぶことが多かったかな。でも、今日改めてマスタングを見て、いいクルマだなと思っています。自分の選択は間違っていなかったなと」 ヨーロッパ製のSUVとアメ車のコンバーチブルを気分に応じて使い分ける、というのはなかなかうらやましいカーライフではないだろうか。 後編となる次回は、速水もこみちさんがいま気になっているクルマを紹介する。
【プロフィール】速水もこみち
1984年8月10日生まれ。東京都出身。B型。2002年俳優デビュー。ドラマ「ごくせん」(日本テレビ系)をはじめ、「緊急取調室」(テレビ朝日系)、「結婚できないにはワケがある。」(ABCテレビ)などの作品に出演。 文・サトータケシ 写真・安井宏充(Weekend.) ヘア&メイク・髙橋幸一 スタイリング・小松嘉章(nomadica) 編集・稲垣邦康(GQ) 車両協力・ファイヤーボールズ(T.U.C.GROUP)