独ボッシュでも最大5500人削減、欧州車メーカーの業績悪化が影響[新聞ウォッチ]
週の初めからも大量の人員削減というネガティブなニュースを伝えなければならないのは気が滅入る。
先週末には、日産自動車が、北米法人で従業員の約6%が希望退職に応募したほか、東南アジアの主力拠点のタイでも約1000人規模の人員削減や配置転換を行うという。また、米フォード・モーターも、2027年末までにドイツと英国で世界の従業員の約2%に相当する4000人の人員削減を実施すると発表したばかりだった。
そして、きょうの日経によると、自動車部品大手の独ボッシュが、今後数年間で、全従業員の1%に相当する最大5500人の従業員を削減すると発表。電気自動車(EV)の販売不振で、主要顧客である欧州自動車大手の業績が悪化したためだそうだ。しかも、削減する5500人のうち、3分の2超の3800人はドイツ国内の従業員が対象となるとも報じている。
ボッシュでは今年2月、2027年末までに3500人を削減すると発表していたが、想定以上に欧州車産業が悪化しており、「EV向け部品の受注が大幅に減り、運転支援システムも予想ほど需要がない」(同社)として追加のリストラを決めたという。
さらに、日経の記事では「欧州車大手の業績悪化の影響は、他の車部品大手にも波及。独シェフラーも、全従業員の4%にあたる4700人を欧州全体で削減するほか、欧州にある5工場のうち2カ所も閉鎖する」とも伝えている。
ところで、気が滅入るようなリストラの情報はともかくとして、きょうの日経を含む6紙には、「最終戦のラリー・ジャパンまでチャンピオンをかけて競えて楽しかったです」「来年もいい勝負しましょう」などと、豊田章男氏のメッセージを綴った「TOYOTA GAZOO Racing」のカラー広告が掲載されている。企業イメージのアップなどを狙った全面広告とはいえ、自動車関連の話題でも全く□別の世界□のようにも目に映る。
2024年11月25日付
●インド車市場競争激化、スズキの牙城韓国勢攻勢 (読売・4面)