ごみ捨て2カ月に1回も 充電台がごみ収集 スティック掃除機で新規参入相次ぐ
充電台に自動ごみ収集機能が付いたコードレス型スティック掃除機に参入する企業が相次いでいる。自動ごみ収集機能はパナソニックや米シャークニンジャが製品化していたが、16日には東芝ライフスタイル、22日にはシャープが新製品を発表した。ごみ捨ての手間を省く新たなスティック掃除機が今後拡大しそうだ。 【関連写真】自動ごみ収集ボックスを含めたデザイン性も重視されている 自動ごみ収集機能付きスティック掃除機をいち早く製品化したのはパナソニックだ。充電台を兼ねた「クリーンドック」を開発し、大容量バッテリーモデルやフローリング特化モデルなど、家族構成や利用シーンに合わせてスティック掃除機も選べるようにしている。紙パックでごみを捨てられるため衛生的な上、最新モデルはごみ捨てが約2カ月に1回で済む。クリーンドック付きスティックは2021年10月の発売から累計で13万台を突破している。 この流れに追従したのがシャークニンジャで、22年9月に「自動ゴミ収集ドック」搭載モデルを発売。23年には上位モデルだけでなく標準モデルにも搭載した。サイクロン式を採用した自動ゴミ収集ドックは約30日分のごみをためられ、紙パック不要でランニングコストがかからない。 東芝ライフスタイルは、自動ごみ収集機能付きのコードレス型スティック掃除機を8月下旬に発売する。独自のフィルター洗浄機能で手入れ頻度を約70日に1回に減らした。充電台を兼ねた「ダストステーション」は、レバーをつまむだけで紙パックに直接触れずに捨てられる。 シャープは、スティック掃除機「ラクティブエア」で自動ごみ収集できるステーションモデルを8月22日に発売する。新製品はラクティブエア史上最少の運転音55デシベルを実現。ハイパワーにこだわりながらも、モーターに遮音カバーを付けて低騒音化するなど静音性を大幅に強化している。 充電台にごみ収集機能が付いたコードレス型スティック掃除機への参入が相次ぐのは、共働き世代をターゲットにした製品開発が加速しているのが背景にある。掃除機の主流になったスティック掃除機のごみ捨て頻度を減らし、掃除の手間をさらに軽減することを狙っている。特にサイクロン式では毎回のごみ捨ては必須といえ、それを1カ月や2カ月に1回程度に抑えられるのは、ユーザーにとっても使い勝手の上で利点は大きい。 収集方式は、メーカーによって紙パック式やサイクロン式と分かれるがコンセプトは同じ。スティック掃除機の手軽さに加え、ごみ捨ての煩わしさが軽減され、高価格帯ながら注目されている。
電波新聞社 報道本部