被団協代表団の宿泊ホテル、クリスマスツリーに折り鶴…「被爆者への敬意と歓迎の気持ち」
「歴史上最多」
授賞式の前後には、様々な関連行事が行われる。
「はるばる日本から被爆者がオスロの地を踏んでくれたことに感動した。長年の証言に敬意を払い、若い世代へ伝えたい」。12日から被団協の歴史などを伝える平和賞展が始まる「ノーベル平和センター」館長のシャシティ・フローグスタードさん(62)は声を弾ませた。
平和賞展では、建築家の隈研吾さんが、被団協のまとめた被爆者1000人の証言を基に、一人一人の被爆地や当時の年齢などを記した板を組み合わせて作ったオブジェを展示する。広島平和記念資料館などから貸与された資料や、原爆投下後の被爆地を写した写真なども見ることができる。フローグスタードさんは「二度と核兵器を使ってはならないというメッセージを展示に込めた」と語る。
王宮近くには、ノーベル賞委員会の事務局が置かれるノーベル研究所がある。部屋の壁には歴代の受賞者の顔写真や受賞した機関、組織のロゴマークが飾られ、所内には受賞者に授与されるメダルのレプリカと折り鶴の絵も展示されている。
研究所前には「NIHON HIDANKYO(日本被団協)」と記された横断幕が張り出され、多くの観光客が足を止めて記念撮影をしていた。
研究所のメディアアドバイザー、エリック・オースハイムさん(57)は「報道陣は40人と予想していたが、日本メディアだけで120人の記者登録がある。他国を含めると総勢200人で、平和賞では歴史上最多の記録だ。反響の大きさに驚いている」と話した。