WBCで大谷ルール採用の見解。危惧されていた二刀流が可能になる?!
来年3月に行われるWBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)で侍ジャパンがV奪回するために懸念されていたルールがある。日ハムの大谷翔平(22)の二刀流起用が可能か、どうかのルールだ。WBCではシーズン直前ということもあって、これまで投手の故障を防止するための特別ルールが採用されてきた。今大会の正式ルールはまだ発表されていないが、2013年の前大会では以下のように定められていた。 (1) 1試合の投球数は、1次ラウンドでは65球以下、2次ラウンドでは80球以下、準決勝、決勝は95球以下 (2) 50球以上を投げた選手は少なくとも4日間は投げてはいけない (3) 30球以上を投げた選手は少なくとも1日経過するまでは投げてはいけない (4) 2日連続で投げた選手は少なくとも1日経過するまでは投げてはいけない 厳格にこのルールに大谷をあてはめると、投手として先発起用して50球以上を投げた場合、翌日の試合から4日間は野手としての起用ができなくなる恐れがある。11月に行われたメキシコ、オランダとの強化試合では、大谷は主にDHとして出場したが、驚愕のドーム天井弾を含めその存在感は際立っていた。 日ハムの栗山監督は、WBCでは先発時にもDHに入るリアル二刀流起用には反対で、正式にメンバーに選ばれた時点で起用法について侍ジャパンの小久保監督に提言したいと言う。だが、短期決戦のWBCで、先発した後に4日間、DH、あるいは代打で大谷を起用できないとなるのなら大きな戦力ダウン。チームの結果さえ左右する重大案件だったのだ。 だが、THE PAGEがメジャーリーグ機構に取材したところ、「今回のルールはまだ正式決定していないが、前回までのルールでの解釈では、野手として出場する場合は、先発投手の休養日制限はあてはまらない。 次のゲームからプレーできる」という回答だった。 そもそもWBCのルールは、「このトーナメント大会はメジャーリーグベースボールの公式ルールの下で行われ、指名打者制と以下の特別ルールを含む」とされていた。これは、特別ルールとして書かれていない内容以外は、すべてメジャーリーグの公式野球規則を適用するという意味だ。 前回まで発表されていたルールには、英語では「Not pitch until a minimum of four days have passed since he last pitched, if he threw 50 or more pitches when he last pitched」と書かれていた。 「Not pitch」であって「Not play」とは書かれていない。前述したようにメジャーリーグの公式野球規則が適用されるであれば、これらの特別ルールは投手起用にだけ適用されるもので、確認するまでもなく野手としての出場は可能だったのだ。