忘れられてしまった…。バルセロナの消えた天才(6)希望の星が…。兄と共にトップでは通用せず
若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消したバルセロナ所属経験のある選手たちを紹介する。
MF:ジョナタン・ドス・サントス(メキシコ) 生年月日:1990年4月26日 バルセロナ通算成績:28試合0得点1アシスト ジョバンニ・ドス・サントスとジョナタン・ドス・サントスの「ドス・サントス兄弟」はメキシコのサポーターにとって希望の星だった。 1学年上の兄とともにバルセロナのカンテラに加入したジョナタン・ドス・サントスは、スペイン国籍ではないのにも関わらずフベニールA(U-18)で主将を務めるなど着実に評価を高めた。トップチームの中盤が完成されていたことから18歳でデビューした兄よりはデビューが遅れたが、2009/10シーズンにトップチームで念願の初出場を飾った。 しかし、アンドレス・イニエスタやシャビ・エルナンデス、セルヒオ・ブスケツ、チアゴ・アルカンタラらが君臨していたバルセロナの中盤に定位置を見つけることができず、2014年夏に兄の背中を追いかけてビジャレアルへと移籍。レベルが高すぎたバルセロナでは活躍することができなかったが、ラ・リーガで自らの実力を証明し、メキシコ代表でも主力に定着した。 その後、移籍するロサンゼルス・ギャラクシーと現所属チームであるクラブ・アメリカも先にジョバンニ・ドス・サントスがプレーしており、キャリアを通して常に目標としている兄の背中を追いかけている。ここまで兄弟でプレーするチームが重なることは珍しいだろう。なお、長男のエデル・ドス・サントスもクラブ・アメリカの下部組織出身で、3兄弟全員がメキシコの強豪でのプレー経験がある。
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