日本時代の旧庁舎、レストランに変身 雲林県の新たな観光地に/台湾
(雲林中央社)中部・雲林県斗南鎮の県定古跡「斗南分局旧弁公庁舎」がレストランとして生まれ変わり、テープカット式が10日、行われた。県は新たな観光名所になることに期待を寄せている。式典に出席した張麗善(ちょうれいぜん)雲林県長は、古跡の美しさと魅力を感じ取るとともに、雲林産の優れた食材を使ったグルメを楽しんでほしいとアピールした。 旧弁公庁舎は1930(昭和5)年に完成。台南州斗六郡斗南警察官吏派出所を前身とする。古跡の指定範囲には後に順次増築された保甲事務所や刑事課、留置場、消防隊などの建物も含まれる。複数の建物によって中庭を囲む回廊式の庁舎が形成され、日本時代に建設された建物の中では珍しい建築群となっている。2009年に県定古跡に登録され、17年までに建物5棟の修復工事が完了した。 県は昨年、斗南の食品メーカーと旧弁公庁舎の運営委託契約を締結。しゃぶしゃぶ店「榕苑」として営業する。展覧スペースも設け、歴史や文化を紹介する。 (蔡智明/編集:名切千絵)