エディオンピースウイング広島開業半年、周辺ににぎわい 飲食店は売り上げアップ「目に見えて客増えた」 J1サンフレッチェ広島の新本拠地
J1サンフレッチェ広島の本拠地エディオンピースウイング広島(広島市中区)の開業から半年が過ぎ、周辺の飲食店や商業施設ににぎわいが広がっている。試合がある日は売り上げが2、3倍になる店も。チケットを提示した人を対象に商品を割り引き、集客につなげる百貨店もある。 【写真】ひろしまスタジアムパーク 飲食業のむさし(同)の横川駅店(西区)では、試合がある日、定番の若鶏むすびなど全品が完売する場合があるという。チームカラーにちなみ、紫のくず餅を添えてホームゲームの日に販売する「サンフレむすび」も好評。中区の土橋、本通、胡の各店でも、試合日には行列ができる。 ドイツ1部シュツットガルトとの国際親善試合があった8月1日も、横川駅店では弁当を買い求める客が並んだ。佐伯区の会社員多田百合子さん(65)は「スタジアムの中や近くの店はすごく混むので事前に買った」と弁当を手に同僚と観戦に向かった。 お好み焼き店ねぎ庵(あん)の流川店と紙屋町店(中区)は、試合日の売り上げが通常の2倍に跳ね上がる。周辺のホテルへの配達も増えている。「昨季までと比べ、目に見えて客が増えた」と流川店の山本慧(あきら)副店長は実感する。対戦相手のサポーターも多く、広島名物のカキやがんすも提供している。 広島バスセンター(中区)は、ひろしまゲートパーク(同)の商業施設で運営するコンビニの売り上げが、試合日は普段の3倍に伸びる。特に弁当や軽食、飲料が売れている。 百貨店の福屋(同)は2月から、ホームゲーム開催日と前後1日に、八丁堀本店(同)と広島駅前店(南区)のレストランと総菜売り場の商品を割引している。チケットを提示した客が対象で、売り上げが普段より1割ほど多いという。「少しずつ知ってもらっている」と受け止める。 8月にはスタジアムを中心に広場や商業施設を備えた「ひろしまスタジアムパーク」が開業した。サッカーの試合日以外の来場も見込まれる。福屋は「人が集まるスペースになり、紙屋町、八丁堀地区に新たなにぎわいが見込める」と期待する。
中国新聞社