母を殺された息子、刑事となり、13年かけて犯人を追い詰めた…韓国、執念の検挙に「映画のよう」
【12月10日 KOREA WAVE】もう7年前の話だ。母親を殺された高校3年生の息子が「自分の手で犯人を捕まえる」と決意して刑事になり、13年の歳月をかけてついに敵を捕らえるという映画やドラマのような実話が韓国・大邱(テグ)であった。 2004年6月、大邱のカラオケ店で働いていた女性(当時44歳)が殺害された。この女性は親族から頼まれて夜間のカラオケ店の管理を任されていたが、早朝に店内で遺体となって発見された。複数の刺し傷があり、現場に残されていたのは指紋が消された凶器と犯人が吸ったとみられるたばこの吸い殻だけ。当時はまだ防犯カメラが少なく、捜査は難航した。 女性の息子は、強い憤りを胸に警察官になることを決意。2015年に刑事になり、犯人を追い続けた。事件から13年の月日が流れた2017年11月、彼は大邱で発生した別の強盗事件で犯人が残したたばこの吸い殻のDNAを捜査した。すると、これが2004年の殺害事件の証拠と一致したことで捜査は大きく進展した。 警察は特別捜査チームを編成し、当時47歳の男性を逮捕した。男は容疑を認め、さらに2009年に発生した別の女性殺害事件にも関与していたことが明らかになった。検察は死刑を求刑したが、裁判所は「再犯の可能性はあるが更生の余地がある」と判断し、無期懲役を言い渡した。 息子である刑事は「母の仇を討つ」という長年の目標を達成し、胸をなでおろしたという。この話は韓国で感動を呼び、「映画のような現実」「執念が正義を実現した」と称賛の声が寄せられた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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