佐藤ママが長男の受験で「まさか」の経験 「絶対に大丈夫ということはない」
長男は落ちる運命だった
――やはり入試は一発勝負なので、実力があっても怖いですね。 実力は必要ですが、「この実力なら当然通るだろう」と思ったらだめなんでしょうね。だから長男は1回落ちる運命だったのかな、と思います。模試もA判定続きで、出来過ぎていたので、「俺が落ちるわけがない」って思っていたのでしょう。現役で受かっていたら、ろくでもない大人になっていたかもしれません。鼻をポキッと折られる必要があったんじゃないですかね。センター試験から入試まで、40日間の大事さが身に染みてわかりました。 だから受験に「絶対に大丈夫」なんていうことはないんですよ。 ――合格したときは、嬉しかったでしょうね。 ホッとはしましたね。長男と次男は年子だったので、一緒に合格しました。今度は家族で入学式に行きたかったのですが、東日本大震災があった年だったので、武道館での開催はありませんでした。 ――入試本番までに親ができるサポートとして大事なことは何ですか。 もう高3だから勝手に頑張るかといったら、そうでもないんですよね。最後まで親がしっかり見たほうがいいと思います。長男と次男は年子なので、受験が一緒になりました。長男は駿台予備学校に通っていたので、センター試験のあとも朝から夜まで帰ってこないのですが、次男は塾の自習室に行ってもやらないタイプなので、家で勉強させていました。 試験の直前の時期に、一度、次男の京大志望の仲良しの友達からメールが来て、「あいつが京大に行って俺が東大に行けば、もう会えなくなるから、食事してきてもいいかな」って言うんです。会えなくなるわけないじゃないですか(笑)。「大学入ったって、夏休みに帰省したときに会えるでしょ、今は必要ない」と言いました。そうしたら「じゃあ、近所の古本屋に行くから2時間ちょうだい」って言って、きっちり2時間で帰ってきました。少し息抜きをしたかったのでしょう。でも、友達との食事は1日潰れるので、それを許すわけにはいかないですよね。目の前の受験勉強から逃げることはさせませんでした。