BMW「ミニ カントリーマン」…安定の四輪駆動、渋滞時には手放し運転が可能な機能も
ドイツBMWのスポーツ用多目的車(SUV)「ミニ カントリーマン」(四輪駆動モデル)に試乗した。3代目となる新型では、四輪駆動による安定性に加え、高速道路での渋滞時には手放し運転を可能にする機能が初搭載されるなど装備も充実。また販売店に行かずとも、オンラインストアを通じて納車までできるようにもなっていた。
ミニは、元々はイギリスに存在した自動車メーカーBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)が1959年に販売を開始したブランドだ。製造会社が同じイギリスのローバー社に移るものの、同社は94年からBMW傘下となる。その後、従来のミニをモチーフにするものの、新しい設計思想の下、車体サイズも大型化した新生ミニが2001年に誕生した。カントリーマンは新生ミニ4番目のモデルとして、日本では2011年から「ミニ クロスオーバー」という名前で販売を開始。新型モデルではガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、電気自動車(EV)に二輪駆動、四輪駆動を組み合わせた中から選ぶことができる。今回は、ガソリンエンジンの四輪駆動モデルを運転した。
運転席前にメーターはなく、特徴的な円形ディスプレーに情報を表示
正面の外観だが、フロントグリルは横長の八角形で、そのグリルに沿った曲面を生かしたデザインになっている。横から見ると、車体下部は丸みを帯びた柔らかい印象なのに対し、窓ガラスより上の部分は直線的で引き締まった感じを与える。
運転席に座ってみる。最近の傾向だが、運転席前にメーター類はなく、ヘッドアップディスプレーに速度などの一部情報が表示されるほかは、中央部にある特徴的な円形の有機ELディスプレーに多くの情報は表示される。ダッシュボードは、再生ポリエステルを使った布地のような素材で、暖かみのあるデザインになっている。
エンジンは直列4気筒ツインパワーターボで、7速ダブル・クラッチ・トランスミッションを組み合わせている。
低速から高速へと加速していく様は、実にスムーズだ。EVとは異なり、クラッチが段階的に上がっていく感覚はあるものの、注意していないと気づかないかもしれないほどだ。