【毎日書評】まず面倒な人間関係はやめよう!長く働き続けるために
SNSで「お互いに」表示させないようにする
SNSに表示される内容のおかげで、やる気がなくなったりすることがあります。しかし、やはりそれは健全な状態だとはいえません。そのため、著者はSNSの表示の仕方を変えるべきだと述べています。 私はうつ病とパニック障害を経験してから、自分にとって有害な出来事が過去にあった人や、他人批判をし続けている人などの投稿を自分のSNSの表示から消すようになりました。 また、自分の投稿の表示が相手に自動的に表示されないように、自分の投稿の表示も制限するようになりました。それは、相手から自分に連絡が来ないようにするためです(相手に自分のことを思い出されないようにする予防措置のようなものです)。(244ページより) そうすることによって、お互いを認知する機会を減らしていくということ。 SNSは自分で管理できることが重要だからこそ、自分の管理能力を超えた人間関係をSNSで維持していると感じたら、思い切って非表示機能を使うべきだということです。(244ページより)
気が進まない誘いは勇気を持ってていねいに断る
社会生活のなかでは、気が進まない会食や誘いなどがあるもの。けれども誘いを断ることが苦手で、我慢して参加したものの不愉快な気持ちになって帰ってくるというようなケースもあることでしょう。 日本の文化、日本人の気質もあるかと思います。海外の方と仕事をしていると、日本人には、断ることが失礼と思い込んで、断ることを苦手としている方が比較的多いように感じます。自分の生活を大切にするため、自分の人生を左右するリスキリングに取り組むと決めた際には、しっかりと優先順位をつけて、気が進まない誘いは勇気を持って、丁寧に断りましょう。(246ページより) また、日本では仕事とプライベートとの境界線が曖昧であることも原因のひとつといえそう。いずれにしても、気が進まないなら断ることもときには必要であるわけです。(245ページより)
仕事の進め方を仕組みで変えていく
とはいえ著者も、上記の2つを実行できるようになったのはつい最近ことだったようです。いろいろなことを我慢し続けて体調を崩してしまったため、勇気を持って決断したというのです。その結果として気づいたのは、「やる気がなくなる人間関係を維持しているのは、いろんな理由はあれど、自分だ」ということだったそう。 「大切な取引先だから」「上司の誘いだから」「お付き合いがあるから」など、さまざまな理由があるかと思いますが、その環境を選んでいる、その環境にい続けているのは、どんな理由があれ自分の決断です。 そのため、「自分のやる気を維持する」「メンタルを健全に維持する」上で障害となる人間関係は整理していかないと、いつか取り返しのつかないダメージを受けかねません。(247ページより) たとえば勇気を持って「私の仕事のやり方はこうです」「私のSNSのつながりはプライベートのみです」などと伝え、周囲の期待値を調整していくことが大切なのです。それで失われてしまうような関係であれば、それだけのこと。 大切なのは、自分が憂鬱になる、やる気がなくなるきっかけを自分で理解し、「やる気がなくなる」タイミングを未然に防ぐ仕組みをつくること。そうして、自分にとってのよい状態をキープできるようにしていくべきだということです。(247ページより)