トヨタ自動車・田澤廉“パリ五輪10000m代表”獲得に向けて…5月開催「日本選手権」の展望を語る「ほかの選手が牽制しあえば負けない」
藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。2月10日(土)の放送は、前回に引き続き、トヨタ自動車陸上長距離部の田澤廉(たざわ・れん)選手をゲストに迎えて、お届けしました。
田澤選手は、2000年生まれ、青森県出身の23歳。駒澤大学時代は、箱根駅伝に4年連続出場、大学駅伝3冠の立役者に。そして、アメリカ・オレゴンで開催された世界陸上オレゴンに10000mで出場するなど活躍。大学卒業後はトヨタ自動車に入社し、初めて出場した2024年の全日本実業団対抗駅伝競争大会(ニューイヤー駅伝)は3区を走り、8年ぶりの優勝に大きく貢献しました。
◆世界選手権で痛感したアフリカ勢の強さ
藤木:田澤選手は、世界選手権に2大会連続で出場するなど、大学時代から世界に挑戦されてきました。そのなかで感じたことはありますか? 田澤:1回目のときは、コンディション不足で走るときに腹痛が起きてしまって、自分の思うようなレースができず、力を発揮できなかったんです。そこで得た収穫も本当に少なくて、もう“ただ出ただけ”みたいになってしまったんですけれども、2回目のブダペスト世界陸上では、7,000mぐらいまでしっかり走れて、(ほかの選手が)ペースアップしたところで落ちてはしまったんですが、“こういう感じで(トップグループに)ついていけば入賞が見えるんだな”という感覚みたいなものは掴めました。 藤木:長距離種目は、どうしてもアフリカ勢の強さが目立ちますけれども、実際に走ってみて、アフリカ勢の強さはどんなところにありますか? 田澤:(アフリカ勢は)7,000mから一気にペースを上げて、また9,000mからさらにペースを上げて、ラスト400mを52秒ぐらいで帰ってくるんですよ。それはもう800mを走る選手とかのレベルなんですよね。 多分、彼らにとっては9,000mまでがアップ(という感覚)で、7,000mぐらいで力がない選手を振り落とし、9,000mから残った選手で勝負、みたいな考えだと思うんですよね。ラストでそれを発揮できるところがすごいと思います。