老いた親に「好きな人」ができたら…親孝行のチャンス? “恋バナ”と“メイクの助言”をすべきわけ
洋服をコーデし、親の目につくところに置いてあげると
年をとり、認知能力が低下してくるにつれ、何事も億劫になり、「めんどくさい」と思うようになります。オシャレに対してもそうです。たんすを開ければ、たくさん服があるのに、同じ服ばかり着ている。そのかっこうがラクだからです。 他にもっといい服があっても、選んでコーディネートすることが「めんどくさい」のです。服のコーディネートというのは、意外に頭を使うものです。特に女性はそうだと思います。 トップスとボトムスの色や丈の組み合わせなどバリエーションが多いですから。「めんどくさい」親に代わって、子がコーディネートするのも、親をきれいにしてあげる恩返し。 親のたんすの中から服を見立ててコーディネートし、「明日出かけるとき、これを着てね」と、親の目につくところにかけておく。素敵な服を着れば、気分が上がりますし、出かけるのが楽しくなります。オシャレへの関心が復活するきっかけになるでしょう。 *** この記事の後編では、引き続き『親への小さな恩返し100リスト』(主婦と生活社)より、帰省シーズンの今こそ参考にしたい「おすすめ親孝行3選」をお届けする。親が元気なうちにこそ実践すべき“小さな恩返し”とは――。
【著者の紹介】 田中克典(たなか・かつのり) 1962年、埼玉県生まれ。日本福祉教育専門学校卒業後、福祉系の出版社を経て、東京都清瀬療護園(重度身体障害者入所施設)、清瀬市障害者福祉センター(デイサービス、ショートステイ)などで介護経験を積む。1984年にはインド・コルカタの故マザー・テレサ女史の運営する施設で介護経験し、テレサ氏とも懇談する。2000年、介護保険制度の発足と同時にケアマネジャーの実務に就き、これまでに約500人の高齢者を担当した。現在は株式会社スタートラインで現役ケアマネジャーを務めている。主な資格は主任介護支援専門員、産業ケアマネ3級。著書に『介護保険のかしこい使い方』(雲母書房)、『親の介護の不安や疑問が解消する本』(日本実業出版社)、『親の介護手続きと対処まるわかりQ&A』(玄光社)、『「親の介護」は猫にたとえちゃえばいい。』(日本実業出版社)がある。 デイリー新潮編集部
新潮社