ウィメンズプロトンのオールスター! オランダ開幕、最終決戦はラルプ・デュエズ フォレリングの2連覇はあるか!?【Cycle*2024 ツール・ド・フランス ファム:プレビュー】
オープニングは123kmの平坦ステージ。スプリンターが今大会最初のマイヨ・ジョーヌ着用者となることを目指してスピード勝負を繰り広げる。 第2・第3ステージは同日実施。69.7kmの平坦ルートによる第2ステージは、オールフラットに近い一方で強い風がプロトンを襲う可能性があるとの見方も。ロッテルダムに戻って行われる第3ステージは、6.3kmの個人タイムトライアル。短距離ながら、ここで発生したタイム差が後々の個人総合争いに影響することも考えられる。
オランダからベルギーへ移る第4ステージは、8つの丘越えをこなすクラシックレースさながらのレイアウト。リエージュ~バストーニュ~リエージュで通過するラ・ルドゥットやフォルジュ、ラ・ロシュ・オー・フォーコンがレース後半の重要区間になる。
第5ステージでいよいよフランスへ。ベルギー・バストーニュを出発後、中間地点を前にフランスに入国し、いくつかの丘越えをこなしながらフィニッシュへ向かう。主催者設定のカテゴリーは平坦。スプリンターにとって最後のステージ優勝のチャンスか。
丘陵区間を行く第6ステージ。登坂区間の多くがレース後半に集中しており、メイン集団の人数が絞り込まれそう。この日最後の山岳ポイントであるコート・デ・ファンの頂上にはボーナスタイムが設定される。
マイヨ・ジョーヌ争いは、最後の2日間が大きな意味を持つことになる。今大会最長の166.4kmで競う第7ステージは、2級山岳シナイヨンの頂上へ。前半には1級山岳クロワ・ド・ラ・セラ(登坂距離12km、5.1%)で脚を試したのち、3つのカテゴリー山岳をクリア。シナイヨンまでの7kmは平均勾配5.1%を上る。
そして、最終・第8ステージが真の最終決戦。フィナーレにふさわしいルートが用意された。まず序盤に2級タミエ峠を越えたのち、平坦区間を進んで中間地点を通過。そこからは女王を決める2つの超級山岳へのアタック。先に上るグランドン峠は登坂距離19.7kmで、平均勾配7.2%。この頂上に達する頃には、前線は精鋭メンバーに絞り込まれていることだろう。その状態からいよいよラルプ・デュエズへ。7日前にロッテルダムをスタートし、900km以上走ってきた脚は13.8km・8.1%の急勾配にどう反応するだろうか。前日までのレース展開にもよるとはいえ、やはりラルプ・デュエズこそが今大会の覇権を決定づける絶対的なポイントとなるはずだ。
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