コインベースとロビンフッドを格上げ、ビジネスモデルが「成熟」:英銀バークレイズ
バークレイズが格上げを発表した後、両銘柄は6日、上昇して取引を開始した。 英銀大手バークレイズ(Barclays)は、暗号資産(仮想通貨)取引大手のコインベース(Coinbase)とロビンフッド(Robinhood)の両社を、より優れたビジネスモデルを理由にアンダーウェイトからイコールウェイトに格上げした。 両社の株価は、夜間にレポートが発表された後、6日に上昇して取引を開始した。その後、ビットコイン(BTC)と広範な暗号市場指数であるCoinDesk 20が下落したことで、株価は3%超下落した。 バークレイズのアナリスト、ベンジャミン・バディッシュ(Benjamin Budish)氏によると、「大幅に成熟している」という。特にプロダクトの拡充とポジティブな財務見通しを指摘している。 中でもコインベースは友好的な規制環境から利益を得る可能性があると指摘。その理由として、両大統領候補が暗号資産業界に対して友好的なスタンスを強めていること、複数の暗号資産ETF(上場投資信託)が承認されたことをあげた。 「コインベースには依然としてリスクがあると見ているが、環境の改善、損益プロファイル、段階的だが継続的な多角化、米国の業界における明確なリーダーシップ、最近の株価パフォーマンスから、リスクとリターンのバランスが取れていると判断し、イコールウェイトに変更した」 暗号資産業界は、2022年から2023年にかけて、FTXなどの大手暗号資産企業が破綻して以来、多くを経験してきたが、コインベースには復元力があるとレポートは述べている。バディッシュ氏は、今年、動きが活発化しても、コスト、特に従業員に関するコストを低く抑えていると同社を評価した。 「経営陣は雇用を規律正しく行っており、コストの伸びは以前よりもはるかに緩やかになっおり、より多くの利益を上げることができている」 同氏はまた、コインベースが収益源を多様化させていることにも言及。収益の大部分は依然として取引手数料および金利収入だが、ブロックチェーン報酬、カストディ収益、他の取引手数料などが重要な収益源になり始めていると述べた。 アナリストらは、コインベースにとって多くが正しい方向に向かっているように見える一方で、広範なマクロ経済環境や、複数の暗号資産が証券にあたるとされている規制の不明確さ、SEC(米証券取引委員会)との訴訟が未解決であることなど、この分野には依然として不確実性が残っていると警告している。