米国におけるEV販売の最新調査、2024年3Qは「テスラが復活」
自動車業界の分析会社コックス・オートモーティブによると、今年第3四半期は、魅力的なリース契約、メーカーからのインセンティブ、そして充電ネットワークの拡大によって、多くの米国人が内燃機関を持たない電気自動車(EV)に乗り換える結果となった。 米国の自動車メーカーは第3四半期に推定34万6309台のEVを販売し、第2四半期から5%の増加を記録した。EVの販売台数は全体の8.9%を占め、これは過去最高であり、前年同期の7.8%から上昇した。 「前年同期比で成長は鈍化しているものの、米国のEV販売は引き続き増加しています」と、コックス・オートモーティブのインダストリー・インサイト部門ディレクターであるステファニー・バルデス・ストリーティは述べた。「この成長はインセンティブやディスカウントによって促進されていますが、より手頃な価格のEVが市場に登場し、インフラが改善されることで、今後数年間でさらなる普及が期待されます」。 消費者にとって、従来のローンによる購入よりも支払い額が少なく、中古販売価格の低下リスクも軽減できるリース契約が、EVの販売を引き続き牽引している。EVの平均取引価格(ATP)は5万7000ドル(約851万4000円)以上であり、これは内燃機関車の平均価格である約4万8000ドル(約717万2000円)を大きく上回っている。ディーラーは、購入時に適用可能な税額控除を提供し、それをまとめて初期費用を下げることで、EVリースの利点を強調している。具体的なデータを見ると、今年(2024年1月~7月)のEVの42.7%がリースされているのに対し、内燃機関車は22.2%しかリースされていない。これは消費者が依然としてEVの中古販売価格の低さを懸念していることを示している。 コックスのアナリストは、拡大する充電インフラに対して消費者が好意的な反応を示していることにも注目した。報告によれば、米国内では毎週1000基以上の新しい充電器が設置されている。テスラは引き続き堅牢なスーパーチャージャーネットワークに投資し、それを拡大しており、これにより現在のEVオーナーの利便性が大幅に向上している。