「バンテリン」の興和が昆虫界の最強ファイバー「ミノムシ糸」の商業生産に超本気
また、糸をそのまま使うだけでなく、スパイバーのように「これまで培ってきたバイオやメディカルの知見を生かし、人工構造タンパク質素材としての商業生産の検討も進めている」(奥村睦男・取締役専務執行役員)という。
CFRPやFRPなどの産業資材分野での研究開発が先行しているものの、「アパレル分野でも(ブランドや企業から)要望があればぜひ一緒に商業化したい」(三輪社長)という。
次世代の繊維素材は、スパイバーを筆頭に海外でも菌糸やスパイダーシルク(クモとシルクを融合したような化学繊維)などの研究開発が進んでおり、一部の企業はベンチャーキャピタルや投資ファンドから大量の資金調達に成功している。興和は、ここに「ミノムシ」で参入する。
ミノムシ対クモ。「昆虫最強ファイバー」を巡る新たな戦いの火蓋が切って落とされた。