「青と黄色のVポイント」で変わること、変わらないこと さらに競争が激化する「共通ポイント」サービス
今までプラスチックのTカードを使っている人は、4月22日以降もそのままのカードで従来のTポイント加盟店でポイントが貯まる。モバイルTカードを使っている人も同様で、VポイントPayアプリなどからTポイントを連携することでポイントが合算できる。合算後はVポイントPayアプリにもモバイルVカードが搭載されているので、利用するアプリを1つに集約することができる。 TカードやモバイルTカードのみ利用している人なら、三井住友カードに入会することでVポイントが貯まりやすくなる。例えば、年会費永年無料の「三井住友カード(NL)」の場合、対象のコンビニや飲食店でのスマホのタッチ決済で最大7%のポイント還元が期待できる。
なおVポイントが付与されるのは三井住友カードのプロパーカードのみで、ANAやAmazonなどとの提携カードでは対象外となる。 ●使い方 貯めたVポイントは1ポイント=1円分として、従来のTポイント加盟店と、世界中のVisa・Mastercard加盟店で使うことができる。VポイントPayアプリでポイントを残高に移行することができるので、スマホのタッチ決済で簡単にポイントが使える。 三井住友銀行が提供する「Oliveアカウント」に登録すると、ポイント投資やポイント支払いにもVポイントを利用することができる。
■新しい「Vポイント」のメリットは? 効率よくポイ活をしようと思ったら、いずれかの共通ポイントに狙いを定め、日々の暮らしの買い物やサービスの利用を、そのポイント経済圏の中でやりくりするのがいい。とはいえあまり熱心になり過ぎると、わざわざポイント加盟店まで行って購入したり、キャンペーン期間中にまとめ買いしたりと、ポイント重視の行動になってしまいがちだ。 そんなポイント経済圏に縛られるということが、新しいVポイントにはない。Visa・Mastercardのクレジットカードは国内外の1億店以上の加盟店で利用できるので、わざわざ店舗を選ばなくても、普通に買い物しているだけで自然とポイントが付いてくるような印象なのだ。
ユーザーにとって新たな選択肢が生まれた一方で、共通ポイント各社にとっては、新しいVポイントは脅威になるので、ポイント競争がさらに激化することが予想される。新しいVポイントはユーザーやポイント業界にどれほどの影響を与えられるのか、今後の動きからも目が離せない。
綿谷 禎子 : ライター