生ゴミ堆肥化で街を緑に 長野県松本市・中町通りとエクセラン高、松本工業高が連携 花の寄せ植え始める
飲食店や事業所から出た生ごみを堆肥化し、街の緑化に役立てる取り組みが長野県松本市中心市街地の中町通りで進んでいる。中町(蔵のある)まちづくり推進協議会と中町商店街振興組合、エクセラン高校が昨年度に試行的に始め、本年度は緑化用のプランターカバー製作で松本工業高校も活動に加わった。ごみを減らして緑を増やす、4者連携の街づくりだ。 振興組合の事務所や店舗に設置したコンポストに生ごみを入れ、土をかぶせて堆肥化している。出来上がった堆肥はエクセラン高が定期的に回収。他の園芸用土と遜色なく使えるか、園芸農業コースの生徒が研究を重ね、実用の幅を広げてきた。組合の花岡由梨理事長は「飲食店の生ごみや茶がら、除草した雑草などが堆肥に生まれ変わる。目に見えてごみが減った」と手応えを話す。 本年度はこの堆肥を活用した花の寄せ植えが始まった。今月初め、マリーゴールドやセンニチコウ、百日草など季節の花を植えたプランター3基をエクセラン高が中町通りに届けた。秋にかけてさらにプランターの数を増やす計画という。併せて松本工業高が、活動の趣旨を紹介する掲示板付きプランターカバーを製作。こちらも秋にかけて台数を増やし、プランターとセットで商店の店先に飾る。 推進協議会の増田道憲会長は「観光客の多い場所。若い力で彩ってもらい本当にありがたい」と喜んだ。エクセラン高園芸農業コース3年生は「温暖化の防止につながればうれしい。環境の向上に貢献できる取り組みを誇りに思う」と話していた。
市民タイムス