【スポーツカーの宝庫!】S2000、ビート、CR-ZにS-MX!一代限りで終わってしまった名車たち:ホンダ編
ホンダ・エアウェイブ(2005~2010年)
エアウェイブは初代フィットと同じホンダ・グローバルスモールプラットフォームを使う、5ナンバーサイズのコンパクトなステーションワゴンである。フィットよりずいぶんと大柄に見えるが、サイズは全長4350×全幅1695×全高1530mmで、ホイールベースはフィットより100mm延長した2550mm。フィットの全長が3830mmだから、これよりはかなり全長が長いことがわかる。 当時話題になったセンタータンクレイアウトも受け継いでいるから、エアウェイブの居住空間と荷室はかなり広い。 主観だが、走りも良かった。プラットフォームの素性の良さとボディ剛性の高さもあるし、ホイールベースが延長されているため、乗り心地はソフトだが操縦安定性は悪くない。ルーフのほぼ全面がガラスになるスカイルーフ仕様も存在し、開放感のあるドライブが楽しめたことも付け加えておく。 これも主観だが、エクステリアデザインではリアのオーバーハングが長すぎるのが、バランス的に残念だった。どの層に向けたのかわからないボディデザインも、販売的に損をしていると思えた。乗ればいいクルマだったのに……である。 エンジンは1.5L直4SOHC VTEC(110ps)で、トランスミッションはCVT。フィットに搭載された1.3Lの設定はなかったが、1.5Lの4WD車は用意されていた。 2011年にフィット・シャトルが発売され、エアウェイブは後継を譲る形になった。ちなみにフィット・シャトルの方が、エアウェイブよりデザインも走りもスポーティになっているのは、その反省が生かされたからだろうか?
木原寛明(執筆) 平井大介(編集)