予想オッズはトップ。大坂なおみがWTAファイナルズ優勝候補?!
今シーズンを締めくくるWTAファイナルズが21日からシンガポールで開幕する。全米オープンを制した世界4位の大坂なおみ(21、日清食品)が初参戦。日本人として伊達公子氏、杉山愛氏に続いて3人目のチャレンジとなる。 年間獲得ポイント上位8人が参加、その8人を4人ずつ2つの組に分けて各組で総当りを行い、上位2人ずつが準決勝に進出しトーナメント方式で優勝が争われる。 19日には、1次リーグの組み合わせ抽選が行われ、大坂は、3位のアンゲリク・ケルバー(ドイツ)、8位のスローン・スティーブンス(米国)、10位のキキ・ベルテンス(オランダ)と共にA組に入った。 またB組には、2位のキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)、5位のカロリナ・プリスコバ(チェコ)、6位のエリナ・スビトリナ(ウクライナ)、7位のペトラ・クビトバ(チェコ)が入ったが、今季世界1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が椎間板ヘルニアの悪化のため欠場、混戦模様となりそうな気配だ。 優勝賞金総額236万ドル(約2億6000万円)を争う世界最高峰の大会を前に英国ブックメーカーの「bet365」では、大坂の優勝予想オッズが「4.33倍」。優勝候補のトップとなった。全豪オープン覇者で昨年のWTAファイナルズを制したウォズニアッキが「5.5倍」で続き、2011年WTAファイナルズ覇者のクビトバが「6倍」。2018年ウィンブルドン覇者のケルバーが「6.5倍」、プロスコバが「8倍」、スビトリナが「9倍」、スティーブンスが「9.5倍」、欠場のハレプに代わるベルテンスが最下位の「11倍」となっている。 大坂の初戦となるスティーブンス戦の予想オッズは、大坂勝利が「1.4倍」で、対するスティーブンス勝利は「2.75倍」。大坂のストレート勝ちは「2.0倍」でフルセット勝ちは「3.75倍」、一方スティーブンスのストレート勝ちは「4.5倍」、フルセット勝ちは「6.5倍」で、圧倒的に大坂が有利な予想だ。 スポーツ専門チャンネルのESPNも「WTAファイナルズで大坂の幸福の瞬間に期待」との見出しで、大坂を優勝候補としてクローズアップした。 記事では「先月の全米オープンで拒まれた完全なる喜びを大坂が、この大会で体験できれば素晴らしいことではないだろうか? それは彼女が受けるに値すべき瞬間で、若手選手のすべてが夢見ていること」と、優勝の可能性について言及。 全米でのグランドスラム初優勝の喜びが、セリーナ・ウィリアムズと、カルロス・ラモス主審の間におきたペナルティを巡る抗議によって、半減してしまったことを振り返り、「テニスは、大坂の至福の瞬間に借りがある。大坂は2018年シーズンを何事もなく、ただ前向きな思いで終えるチャンスをシンガポールにトップ8選手が集うWTAファイナルズで得ることになる」と続けた。 大坂の「全米オープンでの思い出は少しほろ苦い。とても変だった。それについて考えたくなく、わきにそらしていた」というコメントも紹介。 「これは、記憶に残る言葉だ。グランドスラムを初めて制した選手が、果たして、こんなことを言ったことがあるだろうか」と、大坂に同情的だった。