高齢化で増える認知症 “特徴的な行動”背景には不安が…数値化し分析・症状改善へ
■東京都が推進 国も…
東京都が2018年に普及を始めたこの取り組み。小池知事は8月23日の定例会見で「一人一人のニーズにあわせたケアをおこなう、国際的にも貴重なプログラムだ」と述べました。 今年3月の事例報告会で共有された例は、デイサービスに通うAさんは、自分用の送迎車が待ちきれず、別の車に乗ろうとしました。職員は、「ほかの利用者が次々に帰る中、取り残されるかもという不安があるのでは」と考え、他の利用者と一緒にソファに座って待ってもらう形にしたところ、行動は解消。 Bさんは、デイサービスでの食事や入浴を「お金がないから」と拒んでいましたが、お金のやりとりが目に見えず不安なのでは、と考え、Bさん専用の食事券などを作って渡すと、安心して利用するようになりました。 今年度、こうしたプログラムは全国でも導入が始まり、条件を満たせば介護報酬が加算されます。行動の背景にある不安や困りごとに寄り添って、改善をはかる取り組みが広がっています。