コメ兵「渋谷公園前通り店」をオープン 新たな顧客の獲得を目指す
リユースデパートを展開する株式会社コメ兵(愛知県名古屋市)は5月31日、東京・渋谷地区に「渋谷公園通り店」をオープンさせる。これまで同店を含め全国に25店舗を展開しており、関東地区の販売店としては今回が7店舗目。同店の出店により、関東地区に「買取センター」と「販売・買取併設店舗」の両業態がそろうのは渋谷地区が初となる。 ■渋谷地区では「セレクトショップ」としての利用を促す 関東エリアの初出店は1996年、渋谷地区に買取センター道玄坂店(現買取センター渋谷店)をオープン。都心を中心に店舗を広げる一方で、柏東口店や町田店といった関東の郊外都市にも出店、順調に数を伸ばしている。 今回出店となる渋谷・神南エリアを、同社は“ファッション感度が特に高いエリア”と捉え、「ファッションの発信」をコンセプトに他店舗との差別化を図る。営業企画部の吉田浩之氏は渋谷地区を「既存の買取センターを維持、成長させながら、さらに買い取りを強化し、販売に繋げることができるエリア」と説明。同社が独自に作成する、全国の乗降者数やエリアの商業規模などを加味した統計データによれば、渋谷地区のポテンシャルは上位10エリアに位置。「地区のポテンシャルとしては、関東地区の旗艦店のひとつである、銀座店に匹敵する規模でも十分に出店可能だと考えています」と、渋谷地区の可能性について話す。 同店では衣料品のみならず、ジュエリーや時計、バッグなどにもトレンド性を意識。買い取り、販売どちらにも特化した「セレクトショップ」として、親子やカップル、友人など若者から大人まで幅広い年齢層の囲い込みをかける。
■「リユース」のイメージを払拭し、市場規模の拡大へ 吉田氏は「海外での店舗展開も今後充分に可能性はありますが、まずは、国内で買い取り中心の店舗出店を進めていきます」とコメント。現状は関東を中心に、地方の政令指定都市を含め出店を検討しているという。地方にまで出店検討エリアを広げた理由については、「京都新京極店や広島本通店が実績を伸ばしていることから、初出店のエリアでも充分に勝負できることを確認できた」と説明する。 「弊社は既存(会員)顧客の売上・買い取り割合が高く、多くのファンの方に支えられています」。同社では今回の出店によって、「リユース」のネガティブなイメージを払拭し、新規顧客の獲得を目標としている。「新たな顧客を獲得するには、新店舗の出店は必須。今後も買い取り強化を目的とした出店を進め、多くの方にリユースに触れる機会を提供し、市場そのものの規模拡大を目指します」と「リユース市場」そのものの底上げを図っていることを明らかにした。