幸せホルモン「セロトニン」&愛情ホルモン「オキシトシン」を増やして、更年期のメンタル不調を軽くしよう【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界③】
セロトニンは太陽光を浴びたり、リズム運動をすることで増やせる
では、セロトニンを増やすには、どうしたらよいのだろうか? 「セロトニンを増やす方法はたくさんあります。まず、朝起きたときに太陽の光を浴びるとセロトニンが増えるので、意識して太陽光を浴びるようにしましょう。また、一定のリズムの動きを繰り返す“リズム運動”をすることでも増えます。例えばウォーキングやダンス、自転車こぎなどのほか、ものを嚙んで食べるのもリズム運動です。 そのほか、好きな映画などを観て感動して涙を流す、口角を上げて笑う、背すじを伸ばして腹式呼吸をする、睡眠をしっかりとるなどもセロトニンを増やすのに効果的です。 それから、セロトニンはアミノ酸のトリプトファンから作られるので、肉や魚、大豆食品、卵、ナッツ、バナナなど、トリプトファンを多く含む食品を意識してとるようにするのもおすすめです。脳のエネルギー源である炭水化物を一緒にとるとセロトニンの分泌量アップ効果が期待できます。セロトニンを増やすためにも朝食を抜かずにとることも大切です」
愛情を深めて幸福感をもたらし、ストレスをやわらげる「オキシトシン」
続いて、オキシトシンの働きについて伺った。 「オキシトシンは、脳下垂体から分泌される神経伝達物質であり、ホルモンでもあります。愛情や信頼の形成に関与し、親密な関係を深める効果があることから、“愛情ホルモン”とも呼ばれます。 オキシトシンには、子宮を収縮させて出産を促す作用と、乳腺の筋繊維を収縮させて母乳を出しやすくする作用があります。赤ちゃんに乳首を吸われると、母性のスイッチが入り、母乳の出がよくなるのはオキシトシンの働きによるものです。また、幸福感をもたらしたり、ストレスをやわらげる作用、絆や信頼関係・愛情を深める作用、美肌・ダイエット効果などもあるといわれています」 <オキシトシンのおもな働き> ・母乳を出しやすくする ・分娩時に子宮を収縮させる ・幸福感をもたらし、ストレスをやわらげる ・絆や信頼関係、愛情を深める ・美肌・ダイエット効果