じつはいまフリマアプリで「海外との取り引き」が簡単にできるようになっていた…!
メルカリや楽天ラクマなどのフリマアプリに出品した時、購入者が越境EC事業者だった経験がある人も少なくないでしょう。取引メッセージに、海外会員の代行で購入をしたという旨が書かれていて、最初は「え?どういうこと?詐欺?」と疑いを持ったかもしれません。 【マンガ】メルカリで、利益がほとんどでない「300円出品」をする人の理由 でも、今現在、フリマアプリの中で国をまたいだ取引が盛んに行われています。メルカリや楽天ラクマなどのフリマアプリが公式に認めている事業者が存在していますし、実際に越境ECは市場を拡大しています。 日本から海外、海外から日本へと双方向をつないでいくプラットフォームで、越境ECビジネスを行うBuyeeを運営するBEENOS株式会社が、2024年の越境ECランキングを発表しました。これをもとにして、今海外でどのようなものが人気なのか、その背景に何があるのかを紐解いていきます。
越境ECの仕組み
最初に、越境ECの仕組みを紹介していきます。Buyeeなどの越境EC事業者が、海外会員の代わりに日本のECサイトで購入して、海外会員のもとに商品を送ります。日本で欲しいものがあっても、そのECサイトが海外発送に対応していないこともあるために、海外の会員は代わりに買ってくれるサービスを利用します。 日本のECサイトは、海外に送る必要はありません。Buyeeなど越境EC事業者が指定した住所に送るだけでいいので、日本国内の取引と同じ。手間をかけることなく、市場を海外に広げられるというメリットがあります。
インバウンドが増えても、越境ECは減らない
現在日本は訪日インバウンドが増えていて、2024年は過去最高になると言われています。日本政府観光局の発表では、2024年10月は300万人を超え、過去最速で累計3000万人を突破しました。 参考:訪日外客数(2024年10月推計値) これだけインバウンドが増えているのだから、わざわざ越境EC事業者を通して買わなくてもいいのでは?と思うかもしれません。 でも日本に来て文化を知り、帰国した後で改めて日本のものが欲しくなることも多いのだそう。それに日本で触れた文化を調べていくうちに、もっと欲しいものができたりすることも。特に昨今消費を牽引すると言われる日本のソフトパワー(例えばアニメや漫画、ゲームなどのカルチャー、音楽やスポーツ、そして高い技術をもつ日本製品など)人気は高く、深堀をしていく中で越境ECを使って購入に至るようになっています。 これらのソフトパワーは、SNSや動画などで世界に拡散されていて、次々と情報が出てきます。簡単に情報が得られることも購買につながります。特にSNSを牽引してきたZ世代が大人になり、商品を購入する側になりました。国境を越えた情報が、越境ECを支えています。そして忘れてはいけないのが円安です。インバウンドもそうですが、海外の人にとって日本の商品は買いやすいものとなっているのです。