ときに"叱咤"も受けながら…球団初の連覇に欠かせないピース 阪神25歳内野手の偉業に話題沸騰「やはり華がある」
9月に入ってリーグ3位の阪神が息を吹き返している。 9月は6日のヤクルト戦前までに4試合を戦い3勝1敗。3日から本拠地で行われた中日3連戦は3連勝を達成。初戦は帰ってきたエース左腕の高橋遥人の快投が光り、5日の中日戦は2-1と渋く勝ちをもぎ取った。 【動画】佐藤が巨人エースの戸郷を打ち砕いた逆転の11号3ランシーン そんな中で注目された記録があった。「5番・三塁」で先発出場した佐藤輝明は2回一死から中前打を放ち、この安打で球団史上初となる、新人から4年連続100安打&2桁本塁打を達成したのだ。 さらに1点リードの3回一死満塁の好機にはグランドスラムかと思われた特大の当たりも浜風に押し戻され、右犠飛に。ただ貴重な追加点をもぎ取り、チームを助けた。 今季はここまで101試合に出場し、打率「.265」、11本塁打、56打点(5日現在)。打撃で存在感を示す一方で課題としては、守備難をクローズアップされる場面も増えている。 1日に行われた巨人戦(甲子園)では降雨が激しくなる中、7回、先頭打者に安打を許し、吉川尚輝のセーフティバントを佐藤が処理するも痛恨の悪送球。無死一、三塁のピンチを迎えると、門脇誠に中前打を打たれ勝ち越しを許す。 続いて迎えた小林誠司が三塁線にセーフティスクイズを試みると、佐藤が懸命にホームへ送球するも間に合わず、野選となり、失点につながってしまった。 特に不安定な送球をめぐっては自身も必死に練習に取り組むも、なかなか改善できず悩みの種となっている。ときに首脳陣からも叱咤の声をかけられるなど、今季は守備難を理由にファーム落ちしたこともあった。 一方で4年連続の2けた本塁打、8月31日の巨人戦(甲子園)でも相手エースの戸郷翔征から逆転の3ランを放つなど左の大砲として長打力は天性の才能を感じさせる。 ルーキーイヤーから規格外だった。5月の交流戦、西武戦では1試合3発を放ち、周囲の度肝を抜いた。 今回の球団史上初となる「新人から4年連続100安打&2けた本塁打」達成のニュースが流れるとネット上でもファンの間から「やはり華がある!」「夢あるバッター」という声もありながら、課題の守備では改善を求める声も上がっていた。 いずれにせよ、球団史上初の連覇には主軸の佐藤の打撃が欠かせないピースともなる。し烈な優勝争いの中でさらに背番号8が輝くシーンが期待されている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]