「何によって生かされているのかいま一度認識するのが大事」富士山麓に2万坪医師が開いた“ 心と体を見つめ直す”場所【SDGs】
静岡放送
富士山のふもとで、診療所を開く医師が心や体を整える滞在型の施設を運営しています。自然を肌で感じながら、自分を見つめ直す場所に注目が集まっています。 【写真を見る】「何によって生かされているのかいま一度認識するのが大事」富士山麓に2万坪医師が開いた“ 心と体を見つめ直す”場所【SDGs】 静岡県富士宮市猪之頭にある「朝霧高原診療所」です。長年、医師がいなかったこの地域に、51年ぶりに診療所を開いた山本竜隆さんです。1日50人以上の患者を診察する山本さんは、診療所とは別に自然の中で過ごす滞在型の施設を運営しています。 <朝霧高原診療所 山本竜隆医師> 「こちらが『ご来光ヨガ』、富士山を眺望するテラスにもなるが、ヒノキの板をひいて、ヒノキ舞台になって薪能をやったり、さまざまな多目的スペース、舞台となっている。毎週末、1グループということで貸し切りでこの2万坪を使ってもらっている」 ここ、「日月倶楽部」では、山本さんが監修した心と体を整えるプログラムを体験できるほか、利用者が好きなように自然の中での時間を過ごすことができます。宿泊して鳥のさえずりとともに起き、富士山と日の出を仲間と眺めたり。ドーム型のテントで語り合うのも自由です。 <朝霧高原診療所 山本竜隆医師> Q.なぜ診療所と滞在施設を? 「日本は自然豊かな田舎が医療過疎になっている。ところがヨーロッパだと、地域医療に携わりながら、自然を生かした滞在施設、両方の施設を運営しているドクターがたくさんいる。自分もやってみたいなと思って」 30代の頃からヨーロッパを渡り歩いてきた山本さん。地域医療と滞在型施設の運営を両立させたいと考えていました。 <朝霧高原診療所 山本竜隆医師> 「日常生活で慌ただしく過ごされている方。ここにいると自然の音がいっぱい。ゆっくり自分のことを観察する時間と空間があるんじゃないかな」 <朝霧高原診療所 山本竜隆医師> 「健康になることだけが目的なのではないんじゃないか。夢があるとかやりたいことがあるとか、それを達成する手段として、その人なりの健康が必要」 この日は、全国の医療機関で働く人たちが訪れ、山本さんの施設を体験しました。