ロッテ鳥谷敬が三塁&四球で開幕1軍へ第二段階クリア!日替わり守備位置交代の突貫調整にも「疲れ?全然」
一方の打撃の方でも鳥谷らしさを発揮した。 巨人の先発はローテー入りをかけての背水登板の桜井だった。絶好の試運転相手である。1回一死から2番の細谷が二塁打で出塁、初めてスコアリングポジションに走者を置いての打席を迎え、フルカウントから四球を選んだ。初球のジャッジにクビをかしげるなど、まだ審判のストライクゾーンと、自分のストライクゾーンのすり合わせには、時間がかかる様子だが、四球こそが、鳥谷の真骨頂である。前日のゲームでは、巨人の炭谷銀仁朗が「目(選球眼)がいい」と絶賛していたが、鳥谷は、2011年から3年連続の四球王。史上15人目の通算1000四球マークの記録も持つ。 打線を点から線につなぎ、相手ピッチャーに球数を投げさせて、ボディブローのようにダメージを与えていく。スタメンで出場して3打席、4打席あるからこそ、生かされる職人の技である。実際、この回、続く安田も四球で歩き、満塁にして香月のレフトへの先制犠飛を呼び込んだ。桜井は鳥谷にリズムを狂わされていた。 3回の第2打席は、ストレートに詰まって一塁ゴロ、6回の第3打席は、変化球を見逃しての三振だった。だが、3打席で17球ものボールを投げさせた。 「いろんなピッチャーに立ってやっていかないとわからないことがある。でも球筋もしっかりと見えている。ここから色々と細かいこともやっていかないといけない」 鳥谷は「打席の数をこなしたい」と熱望していたが、その意味では、三塁の守備も含めて第二段階のクリアと言っていいだろう。 1か月遅れの鳥谷キャンプは突貫で進んでいる。井口監督の指示を受けて、今岡2軍監督は、ロッテでの実戦デビュー戦となった前日の17日はショート、2日目の、この日は、三塁で使い、今日19日の3日目は二塁での起用予定となっている。 「日替わりでポジションをやるっていうのはなかなかない。体調面も、色々と感じながらやっていきたい」 日替わりノックはあっても、実戦での日替わりポジションは、なかなかない経験だろう。当然、疲労度も大変なものにはなってくる。