パンダの「タンタン」死ぬ 人間だと100歳近い年齢 “震災復興”のシンボルにも… 兵庫・神戸市
国内最高齢のジャイアントパンダ「タンタン」が 3月31日、静かに息を引き取りました。 ◇ 兵庫県神戸市の動物園で愛されてきた、メスのジャイアントパンダ「タンタン」…28年の生涯に幕を下ろし、天国へ旅立ちました。 神戸市立王子動物園 加古裕二郎園長 「昨日の午後11時56分に死亡いたしましたので、謹んでお知らせいたします」 「タンタン」は国内最高齢で、人間でいうと100歳近い年齢。近年は、心臓の病気を患っていました。 ――タンタンが、きのうの夜死んだ… 来園者 「えっ! 知らなかったです。残念だし、かわいそう。ちょっとショック」 来園者 「いつもかわいらしく笹食べてね…愛らしい感じだったから、すごく残念ですね」 ◇ 24年前の2000年、中国から来たとき、「タンタン」はまだ4歳でした。 公開初日には、神戸で初めてのパンダを一目見ようと、多くの人が押し寄せました。 来園者(当時) 「愛くるしいです。和みます」 来園者(当時) 「かわいい」 ――どんなところ? 来園者(当時) 「目が!」 その愛くるしさは、阪神・淡路大震災で傷ついた人の心を癒やし、入園者数は100万人から200万人へと倍増しました。 “お母さん”になるため、人工授精にも取り組んだ「タンタン」。 これまで2回、妊娠しましたが1回目は死産、2回目は出産から4日目に赤ちゃんが死んでしまい…“お母さん”になることはできませんでした。 新型コロナの影響などで、「タンタン」は中国への返還が5回延期になりました。 先月から液体の流動食が食べられず、寝たきりの状態になり、31日の夜、飼育員らに見守られながら、静かに息を引き取りました。 動物園は、後日「お別れの会」の開催を検討しています。