「全部やる!ほっといて」妻を亡くした清水健が咄嗟に口にした言葉と母との同居生活で自分の弱さを認めた「あの日のこと」
── これからの活動について聞かせてください。 清水さん:言葉に向き合い続け、伝えることにずっと、こだわっていきたいなと思っています。これまでは、テレビから少し距離を置いて、講演や執筆を中心に活動してきましたが、息子の成長とともに、また違う姿を見せていきたいと思うようになっている自分がいます。妻が僕たちの隣からいなくなってしまって9年。妻と出会ったころの自分の姿を、息子に見せたいという思いもあります。「言葉で伝える」ということに憧れてアナウンサーになって、「伝える現場」で成長させていただきました。これからは、いまの僕のありのままの姿で、キャスターとして育てていただいた視聴者の皆様に恩返しができればと。今年からラジオのレギュラーも始まりました。より多くの人に届く場で、皆様から教えていただいたことを伝えていければと思っています。
PROFILE 清水 健さん しみず・けん。元読売テレビアナウンサー。夕方の報道番組のメインキャスターを務め、現在はフリーアナウンサーとして活動。著書に『112日間のママ』(小学館)ほか。 取材・文/林優子 写真提供/清水健
林優子