「全部やる!ほっといて」妻を亡くした清水健が咄嗟に口にした言葉と母との同居生活で自分の弱さを認めた「あの日のこと」
僕と息子の2回、子育てをさせてしまっている母には、感謝しかありません。こんな経験なんてしたくなかったですけど、もし妻がいてくれたら、僕は母にこのように感謝することはなかったかもしれません。姉も週に何度も来てくれて、多くのサポートしてくれていますが、姉ともこんなに話をすることはなかったかもしれない。妻がそうさせてくれているんだと思います。 ── 息子さんは10歳になったのですね。 清水さん:小学4年生です。僕といるときはもう手もつながなくなりました(笑)。でも、親目線かもしれませんが、優しい心に育ってくれているなと思います。ばあちゃんが、暑い日に買い物に行き、帰りが遅くなったとき、ばあちゃんのLINEに、息子から「どこかでしんどくなってない?大丈夫?」とメッセージが届いたそうなんです。うれしい息子の成長ですよね。そんな息子と一緒に、親孝行、ばあちゃん孝行ができるように、母にはそれまで元気でいてもらわなくちゃいけません。
■頑張らないといけない場面って絶対にあるから ── 奥さまが亡くなられてから9年経ちました。お母さんやお姉さんのサポートがあったとしても、シングルで子育てをするのは想像を絶する大変さだと思います。 清水さん:完璧な親なんていないし、家族の形もそれぞれ。誰かと比べる必要なんてないんだけど、ときには無理したり、頑張りすぎたり。みんなが必死に踏ん張り頑張っている。しんどいことがいっぱいです。なんで?と思うこともいっぱいです。でも、生きたくても生きられなかった人がいるかもしれない。「いま」があるって、すごいことだから、僕もとことん生き抜いていこうと思っています。「頑張ろう」という言葉はあまりかけないほうがいいとも言われますが、頑張らないといけない場面って絶対にある。だから僕はあえて「みなさん、頑張っていきましょうね!」と言わせてもらいたい。一緒に頑張っていきましょう!