凋落が止まらないドイツの名門ブレーメン【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
最終盤でしぶとさを見せた〝ドイツ・サッカー界の猫〟
ハイデンハイムとの激闘を制し、辛くも1部残留を果たしたとはいえ、名門ブレーメンにとっては史上最悪とも評せるシーズンだった。(C) Getty Images
まさに崖っぷちだった。シーズン開幕直後から降格圏を彷徨い、昇格/降格プレーオフを戦い抜いた末になんとか残留を果たしたブレーメン。ただ、この名門が負のスパイラルから抜け出すのは、そう簡単ではなさそうだ。(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2020年8月6日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― 猫には9つの命がある――。 これは「簡単には死なない」という意味のことわざだ。そして、近年のヴェルダー・ブレーメンがまさに、“ドイツ・サッカー界の猫”と言わんばかりのしぶとさを見せている。4年前(2015-2016シーズン)には、最終節で残留を争うアイントラハト・フランクフルトを終了間際のゴールで下して、辛くも降格を免れた。そして、2019-2020シーズンの残留劇は当時よりも、さらにドラマチックな展開とな
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